2016/04/30

Into It. Over It. 「Standards」

Standards cover art
Country: Illinois, US
Release Year: 2016
Label: Triple Crown Records
For Fans Of: Owen/Incubus/The Dismemberment Plan


Track List:
1. Open Casket
2. Closing Argument
3. No EQ
4. Vis Major
5. Your Lasting Image
6. Old Lace & Ivory
7. Adult Contempt
8. Required Reading
9. Bible Black
10. Who You Are ≠ Where You Are
11. Anesthetic
12. The Circle Of The Same Ideas

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3rdフルアルバム。今回もリリース元はTriple Crownです。
バンドとしての真価が問われる3枚目なんてよく言いますが、彼にとってはそんなことは関係ないですね。というのも既にディスコグラフィが充実しているから。アルバムのみならずシングル、スプリットを数えるとかなりのリリースを重ねています。契約したレーベルも数知れず。
今作はアルバムのジャケット通り、どことなく漂うアンティークな感じが曲にも表れているような印象を受けました。またバンドセットのスタンダードな楽器に加えて、電子楽器などの音色が飛び交います。これはいよいよ新しい境地に突入したことを示すアプローチなのではないでしょうか。


今まで色々なEmoバンドを聴いてきましたが、Evan Weissが作るメロディは彼にしか成しえない業であるということ。今作を聴いて確信しましたよ。こんなにも温かくハートフルなコードは他のバンドで聴いたことがありませんもの。
バンドセットでもアコースティック1本でも、この部分はデビュー時から全くぶれていませんよね。もう才能とセンスの一言に尽きると思います。前作でも実験的な要素はありましたが、このアルバムの方が遥かに良いと自信を持って言えます。


やっぱり僕が好きなアーティストは期待を裏切らないなぁ。今作はあまり事前情報無しで聴いてみたのですが、どのトラックも「これこれ!こういうの!」っていう曲しかありません。僕がEvan Weissに対して持っているイメージとか期待とか、あわよくばこういうアプローチはないだろうか という部分を全て消化してくれました。
これは間違いなく今年のベストになります。ここまでドンぴしゃだと、感謝の気持ちでいっぱいになりますね。


こんなにセンスフルなアルバムをさらっと仕上げちゃうなんて、とんでもない男です。
次に考えるのは彼の将来ですね。既に自身のレーベルを立ち上げ、プロデューサーとしても活動しています。彼にプロデュースされたバンドの作品も、また素晴らしいんだこれが。どのフィールドに移っても、自身のセンスを十分に発揮しています。USIndie業界の至宝と言っても過言ではない。
じゃあなぜ彼がそんな才能を持ち合わせているのかというと、常日頃から音楽に対する探究心が強いこと。ここにあるのではないでしょうか。
来日した際も、レコードを100枚近く買って帰国したらしいじゃないですか。「好き」が高じてできる自然な努力。これほど羨ましいことは無いです。


僕が言うまでもなくEmo好きの方はチェックしていると思います。
もしInto It. Over It.を知らない方、EmoってなんぞやEmo Revivalってなんぞや、という方がいたら是非Evan Weissの音楽を入り口にしてみてください。素敵な出会いとなるはずです。

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