2016/05/29

Modern Baseball 「Holy Ghost」

Holy Ghost cover art
Country: Pennsylvania, US
Release Year: 2016
Label: Run For Cover Records
For Fans Of: The Hotelier/Man Overboard/Dowsing


Track List:
1. Holy Ghost
2. Wedding Singer
3. Note To Self
4. Mass
5. Everyday
6. Hiding
7. Coding These To Lukens
8. Breathing In Stereo
9. Apple Cider, I Don't Mind
10. What If...
11. Just Another Face

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このバンドの音源をチェックするのは2012年の"Sports"以来となります。なぜ思い立ったように最新作を聴いてみたかと言うと、単純に先行シングルの曲が良かったから。後は、バンドのドキュメンタリーがYouTubeで公開されていてそれに関する解説記事を読んだというのも少なからず影響しているのではと思っています。(引用元:PUNX SAVE THE EARTH
このドキュメンタリー(と解説記事)には、今作が作られるまでのバンドの内情や個人の葛藤などにスポットをあてていてとても生々しいというが第一印象でした。僕らからすれば、リスナーが気に入ってくれてマーチを買ってくれる。大きな舞台でライブができて自分の曲をシンガロングしてくれる。こんな成功は日々の日常からは想像もつかないし、とても幸せなことじゃんって思っちゃいますよね。でも、時にはそういうことが引き金になって精神的な苦痛にすらなってしまう。これは同時に人間の難しいところでもあるんじゃないかなと、いろいろ考えさせられました。


単純に曲が良くてアルバムを聴きたくなるというのもあるけれど、こうやってバックグラウンドがあって手に取るアルバムもあるということ。これは音楽の魅力の1つだと思います。完成したものだけを見るのではなく、その課程にも注目する。アーティスティックなものの中でも、音楽特有の武器なんじゃないかなって思うんです。
さあ、今作について触れていきます。僕が知っていたModern Baseballというイメージとは全然違うバンドなんだなぁという印象です。曲もシンプルで聴きやすいですよね。


鬱憤とか怒りとか哀しみのような黒いものが、音というもので形作られているような気がしました。全体的にダウナーな感じがするんですよね。今作に限っては「エモい」っていう説明が安直になってしまうんじゃないかなぁ。もっと根の深いものを表現している気がするからです。
思えば僕が好きなアルバムって、実はバンドとしての危機とか、葛藤を超えて作られたものが多いです。Metallicaの"St.Anger"とかPolar Bear Clubの"Death Chorus"とか。
より人間的で、心にグッとくるものがあるからだと思います。


とは言ったものの、そういう部分抜きにしても今作はModern Baseballにあまり触れてこなかった人も耳にスッと入ってくる内容になっています。これを機に多くの人に聴いてもらえればいいなぁと思います。

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