2015/03/05

Title Fight 「Hyperview」

Hyperview cover art
Country: Pennsylvania, US
Release Year: 2015
Label: Anti Records

Track List:
1. Murder Your Memory
2. Chlorine
3. Hypernight
4. MRAHC
5. Your Pain Is Mine Now
6. Rose Of Sharon
7. Trace Me Onto You
8. Liar's Love
9. Dizzy
10. New Vision

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For Fans Of:
Whirr/Nothing/Slowdive



世界のHxC/Punkシーンではその名を知らない者はいないといっても過言ではありません。結成からは10年以上が経っているという中堅でもあり、シーンでの立ち位置はルーキーでもあるTitle Fightの新作。毎度、作風を変えてくることで彼らの無限の可能性を見せつけられてきたわけですが今作は昨今のトレンドでもあるShoegazer/Noiseというところに手を伸ばしてきましたね。
過去、HxC/Punkシーンにおいての流行はこのTitle Fightが常に時代を牽引していったと言っても良いでしょう。それほどの影響力とセンスとカリスマ性を持ち合わせていました。しかし今回のShoegazerは彼らが切り開いた境地ではなく、他のバンドが既に取り組みを始めていたジャンルということもあり、そこからどのようにステップアップを図るのかというところが注目すべき点であるように思います。


一貫したShoegazer独特のディープな世界観を表現し、音色などもそれに凝った作りがされています。これがメロディックハードコアバンドだったとは想像もつかないほどの変貌を遂げていますね。今作からTitle Fightを聴き始めた方はぜひ編集盤"The Last Thing You Forget"を聴いてみてください。スタイルの違いに驚くと思います。彼らのルーツはあくまでもHxCにあるということを忘れてはいけません。
IndieやEmoが過去代々、HxCやPunkと共存してきたジャンルであるということは周知の事実ですがTitle Fightの大きな功績はなんと言っても、あらゆるジャンルのバンドとの懸け橋となったこと。文字通りジャンルの壁をぶち壊したと言えるでしょう。そしてそこからあらゆるものを再構築していった、ここがポイントですね。


アルバムとしての完成度ですが、とても彼ららしく仕上がったのではないでしょうか。ただ1つ言うならばそこに過去の面影はほとんど無いということですね。既に従来のファンからは賛否両論あると思いますが、これできっぱりと離れてしまう方も少なくないはず。作を重ねる毎に洗練されたものになっていますが、逆を言えば衝動的でパンクな部分が皆無であり、そういうTitle Fightが好きな方にとっては今後の彼らに将来性を見出すことは難しそうです。
フルアルバムは3枚目ですが、どれを聴いてもカラーが違う作品なので聴く価値は十分にあります。そしてライブで披露する曲のバリエーションがこんなに豊富なバンドも珍しいのではないかなと、ふとそんなことを思ったのでした。


RIDEの復活やSwervedriverが新作を引っ下げてカムバックしたのもあり今年はShoegazerが本格的にトレンドになりそうです。かつてPop Punkをプレイしていたバンドもこぞって空間系のサウンドを取り入れています。
来年は何がくるのだろう・・・?

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