2022/08/29

海外でブレイクした日本のアーティスト









結構居るよ!

国内から海外へ進出したアーティストや、海外で先に有名になったアーティストなどを紹介していきます。

ONE OK ROCK

ライトな層からコアな層まで、その名を知らない人は居ないんじゃないかっていうくらい日本を代表するバンドです。
Vo.のTAKAは元ジャニーズでNEWSのメンバーだった とか、Ba.の人がAvril Lavigneの妹と結婚したりとか、個人個人を見ても相当話題性があります。
僕が中学生の頃に流行っていて、その時はあんまりピンと来てなかったんだけど気が付いたらFall Out BoyなどをリリースしていたFueled By Ramenと契約していて、リリースはもちろん、海外での活動がスタンダードでWarped Tourとかにも出ちゃうようなモンスターバンドになっていました。
先日Summer Sonicに出演した際のMCが物議を醸していましたね。個人的には日本でやるなら日本のルールに従うべきではと思います。確かに海外のフェスなんかだともうマスクなんかしてないし、ダイブ・モッシュなんか普通に沸き起こっているからそういう光景が当たり前になっている彼らからしたら、違和感があったのかな。
そういう観点からOORを擁護する声もあったようだし、日本の方針もおかしいなんていう意見も散見されました。ライブを楽しみたいという思いはわかるけど。
バンドがルールを破ってオーディエンスを煽ったのは事実で、それを正当化する為に、「これがROCKだ」って主張している人もいて、それは違うんじゃないと思いました。そこに音楽に対する愛はないしただのエゴ。好き勝手やることはROCKでもPUNKでもないっていうのが自分の考えです。
とはいえ、OORの音楽が素晴らしいことには変わりないので、バンドが作り出すものとパーソナルな部分は切り離して考えていきたいと思う。下手に音楽ディグってると、こういうメジャーどころって敬遠しがちになると思うんだけど、騙されたと思って聴いてみると意外と良かったりするから、なんとなく避けてる人も1曲くらい聴いてみてはどうでしょうか。好きな曲に会えるかもしれない!

Mitski

三重県出身。幼少の頃から海外を転々とした生活を送っていたそうです。
NYの学校で音楽を学び、そこを活動拠点としていました。
そんな彼女がリリースした作品はPitchforkでも評価される程の完成度を誇っており、世界的に有名なアーティストへと成長していきます。
僕が初めて聴いた曲は"I Bet On Losing Dogs"だったんですが、この曲の哀愁漂う曲調が、当時Emo/Indieを夢中でディグっていた自分にめちゃくちゃ刺さったんですよね。
そこからアルバム出す度にチェックするようになっていきました。
ベッドルームのようなミニマムな曲から、オーケストラアレンジが入ったスケールの大きい曲まで幅広くこなすアーティストです。

Rina Sawayama

新潟県出身。イギリスを活動拠点にしており、ケンブリッジ大学を卒業している才女。
Charli XCXとコラボした曲があって、それをきっかけに聴くようになりました。
レーベルはThe 1975やPale Waves等が所属しているDirty Hit。なんかもうここまでのバイオグラフィだけで凄ぇのがわかります。
彼女は来年公開される『John Wick 4』にも出演します。映画自体シリーズ全部観てるから楽しみだけど、演技をするRina Sawayamaってのも個人的には凄く楽しみです。
9月に2枚目のアルバムをリリースするので絶対に聴く。

Perfume

メディアへの出演も多く、OORと同じく知らない人の方が珍しいくらい有名。
SXSWを皮切りに、Coachelaとか名だたる海外の大型フェスに参加してきました。
以降ツアーでは国内のみならず、アジアや北米なども回るワールドワイドな活動が目立っています。
ライブでの演出が圧巻で、プロジェクションマッピングを導入したり先鋭的なパフォーマンスが海外でも好評を博しています。正に芸術と音楽の融合。
今年もスペインで開催された『Primavera Sound 2022』に出演していました。Tyler The CreatorとかDinosaur Jr.とかNapalm Deathとか、マジで大御所だらけのラインナップに居るの凄過ぎ・・・ちなみに、先程紹介したRina Sawayamaも同じフェスに出ていました。

BABYMETAL

始まりは、さくら学院というアイドルグループの重音部というところから。
さくら学院は、メンバーが中学校を卒業する時にグループを卒業することが決まっているという有限性が特徴的。マジで子供の成長を見守る親みたいな感じですよね。
学校というのがコンセプトだったので、部活動と称して少人数に分かれて曲を歌っていたりもします。余談ですけど新聞部とバトン部はめっちゃ良いです。特にバトン部はCymbalsの沖井礼二さんが楽曲提供しているのもあって、マジで曲が良い。
で、その中の1つが重音部"BABYMETAL"というものでした。
当時はまだメンバーが幼かったですから、こんなに幼い女の子達がメタルをやるなんて・・・!というところから一気に注目を集めていきます。一応、彼女たちは歌とダンスがメインで楽器を演奏したりはしません。バックバンドには神バンドというスペシャリスト達がついていて、これがまた凄腕の集団だということでBABYMETALの知名度がさくら学院を超えてしまうという状態になっていきます。
そうこうしているうちに、海外からも注目されReading and Leeds Festivalみたいなでっかいフェスにオファーされまくっておりました。
最近で記憶に新しいのはBring Me The Horizonの曲にゲストボーカルで参加していましたね。アイドルからMetal/Heavy Rockシーンのアーティストとしてその地位を確立したのは偉業だわ。

FACT

もう解散してしまっているバンドですが、国内のLoud/Punkシーンにおいて絶大な支持を得ていたのは間違いないので紹介。
FACTを初めて知ったのは、IwrestledabearonceやClosure In Moscow等と組まれたツアーのフライヤーを見たのがきっかけだったと思います。まだMyspaceでディグっていた頃なので、今から十数年前です。
しかもこのツアーは海外で行われたものだったんですよね。そういった背景もあり、当時から国内よりも海外で先に注目を集めていったというバンドです。国内で各媒体やレコード店が取り上げ始めた時も、逆輸入という形で紹介しているところが多かった印象。
以降は日本での活動も精力的になり、特に国内のHardcore/Punk/Loudといったシーンではカリスマ的な存在感を発揮していました。
現在はSHADOWS、Joy Oppositesといったバンドで各メンバーが活動しています。

CRYSTAL LAKE

日本で有名なMetalcoreバンドといえば、CRYSTAL LAKEで間違いないです。
HxCシーンとも交流が多いので、国内のHxC主体のフェスにはほとんど名を連ねています。
Ressurection FestやBrutal Assaultといった海外の大型フェスにも出演経験あり。
曲がUS仕込みで、SpiritboxやLeft To Sufferの曲にゲストで呼ばれるくらいの実力派揃いです。
近年ではメロディを意識した曲から先進的なアプローチまで幅広くこなしており、どんどん先を行っているイメージがあります。
Emmureなどのリリースを手掛けているSharpTone Recordsからアルバムをリリースしたことがあります。

crossfaith

CRYSTAL LAKEと同じ時期に頭角を現し、国内Loudシーンを代表するバンドへ。
彼らは本国で開催されたDownload Festivalに出演経験があります。今年はGraspopに出演していました。サラッと書いたけど、いずれも超有名なアーティストが勢揃いする権威あるフェスだから十分な実績ですよね。
CLは彼等の方向性を追求する音楽ですが、crossfaithはHiphopシーンと関わりを持つようになっていきます。近年ではJin DoggやRalphといったラッパーとのコラボレーションを実現していて、新しいスタイルを確立しつつありますよね。
実を言うと、crossfaithは1stアルバムだけ聴いて、その頃はそういうサウンドに飽きてしまっていたので名前だけ知ってるようなバンドに近い状態でした。
自分は日本語ラップも好きなので、先に述べたコラボがきっかけでまた聴くようになったんです。SANDとANARCHYのコラボみたいに、HxCとHiphopのクロスオーバーがかなり好きなのでcrossfaithがこういう方向性でやり始めたのはとても嬉しいです。
PaleduskがHideyoshiを客演に呼んだ曲もリリースしていたので、少なからず今のLoudシーンとHiphopシーンの間で距離が縮まりつつあるなぁというのを感じます。
そこにはUS Hiphopがバンド主体のサウンドがトレンドっていうのも影響しているのかな。
双方にとって需要があるということなんだと思います。こういうシーンの垣根を超えたコラボはこれからもどんどんやっていってほしい。

tricot

日本で好きなバンド教えて!って言われたら絶対tricotを挙げます。それくらい好き。
不規則なリズムにテクニカルなGt.はMath Rockを彷彿とさせるし、それをPopに落とし込んでいて曲がめちゃくちゃキャッチーなんですよね。ストップ&ゴーって言うんですか。曲のキレみたいなものも鋭くて、掻き鳴らすだけじゃないバンドの一体感みたいなものが凄くあるんです。
そんな彼女達はEmo/Indieの名門レーベルTopshelfからアルバムをリリースしたことがあります。最近だと元宇宙コンビニのメンバーがやっているjyochoがTopshelfの仲間入りをしたようですね。
Topshelfは2010年以前からEmo/Screamoに力を入れていたレーベルで、かつてはPianos Become The Teeth、Braid、Defeater、Into It. Over It.などなどシーンの顔みたいなアーティストがリリースをしていました。
個人的に大好きなレーベルなので、ここからリリースするってマジで夢みたいな話だし、好きなバンドが普段チェックしているレーベルと契約するのってテンション上がります。
もし僕がバンドをやっていたらTopshelfと契約するっていうのを目標にするでしょう。
tricotは海外のライブ配信チャンネルに出演したり、ツアーも行うなど国外での活動も精力的に行っています。

toe

国内Math Rock界の重鎮。もはやアジア圏を代表するバンドと言っても過言ではないです。
海外でも評価されており、彼らもTopshelfからリリースをしています。基本的には歌詞が存在しないインストと呼ばれるスタイルで演奏をしているんですが、曲によってはゲストボーカルを招くこともあって、Cymbalsの土岐麻子、Chara、木村カエラといった日本でも有名なアーティストが楽曲に参加しています。
KID FRESINOのバックバンドとしても活動していますね。
メンバーそれぞれがバンド以外の本業を持っていることで有名。

mouse on the keys

Key.2人、Dr.1人のスリーピース。toeと同じくインストです。
こちらもTopshelfからリリースしています。Topshelf日本好き過ぎでしょう。
Natalie Evansのリリースなどを手掛けているSmall Pondのライブ動画に出演したり、Audiotreeのライブストリーミングに参加したりと活動の舞台が海外中心。
クリエイターとのコラボレーションや、CM・ゲームなどの楽曲提供なども行っています。

killie

AmpereとかLa Quieteなど、海外Real Screamo勢とともにシーンを盛り上げていった功績があります。国境を越えてここまでアンダーグラウンドシーンを牽引したバンドは他に居ないはず。
欧米のみならずアジア圏でも人気で、上に貼り付けたライブ映像は台北でのパフォーマンスなんですがこの盛り上がりっぷりですよ。
過去に販売された音源にプレミアが付いてしまうくらい、カルト的人気を誇っています。
Screamoに特化したUKのレーベルDog Knightsから過去の音源を再録したアルバムがリリースされています。

KOHH

宇多田ヒカルや世界の歌姫Mariah Careyの曲にゲストとして呼ばれるなど、大物アーティストからも支持が熱い日本のラッパー。日本語ラップシーンにおいては説明不要の人物。
彼は兼ねてから自身の楽曲に韓国やUSのラッパーを客演に迎えていて、そういった縁もあって海外での注目度も上がっていきました。
音楽活動以外にもパリコレのランウェイに出たり、Valentinoの広告塔になったり、自身が手掛ける『Dogs』というブランドを立ち上げるなど、もはやラッパーの枠組みを超えた表現者としての側面が強く、そういう部分も海外で注目を集めるきっかけとなりました。
僕が日本語ラップにハマるきっかけは不可思議/wonderboyとKOHHだったと言ってもいいです。KOHHのリリックは、自分の日常で実体験していることとリンクする内容が多いから、めちゃくちゃ共感してしまう。だからスッと入ってくるんです。今ではSNSなんてほぼ更新しないしラッパーなのにFlexしないところも、一線を画しているというか。
もちろんアウトローな内容を歌ったものもあるし、当初はFlexなものもありましたが、どれも嫌味がない。
そういう点ではZORNもシンパシーを感じるし好き。
ずっとバンド中心で音楽聴いてきたから、まだ知識は浅いけどHiphopもめっちゃ良いジャンルだと思います。

CHAI

コミックバンドだと思っていて敬遠してました。
なんでこのバンドがSub Popからリリースしてんだろうなぁってずっと疑問だったんですが、ひょんなことからYoutubeで曲を聴いてみたら、あれ・・・めっちゃ良くね?ってなったんです。
シンプルにクオリティが高い。Dream Pop的なエッセンスもあって、現行の海外でトレンドになっているベッドルーム~Popsを踏襲しているのが、きっとウケているんだろうなって思います。
EmoもPop Punkもなんでもそうですけど、日本で海外のサウンドを模倣する時って本国ではもうトレンドの全盛期を過ぎていることが多いんですよね。僕はそういう印象を受けています。CHAIはリアルタイムでそれを反映しているように見えるんですよね。
何故Sub Popという海外の大手レーベルからリリースされているのか、という解答は曲を聴いて理解できました。
シーンのトレンドに乗っかるっていうのは、硬派な層からは売れ線じゃねーかと言われてしまうけど、注目度を集めるには一番手っ取り早い方法だと思う。
CHAIほんと良いのでThe Ting Tings、Those Dancing Days、The Weepiesこの辺が好きな人は騙されたと思って聴いてみてください。

以上、海外でブレイクした・ブレイク中のアーティストを挙げてみました。
世界で有名になるってマジすげえよ。

0 件のコメント:

コメントを投稿