2022年になってしまいましたが
2021年下半期に聴いた音源を一挙紹介します。
2021年下半期に聴いた音源を一挙紹介します。
●2021年1月以降12月末までにリリースされている
●今年初めて聴いた2021年以前の作品は除外
●オリジナルは過去だけど今年リイシューされているものは含む
下半期パート①はこちら。
Country: New South Wales, Australia
Label: Bad Dreams Records
ワイスピにカメオ出演していましたね。
僕はFemale Rapperっていう括りあんまり好きじゃないんですけど、Doja CatとかNicki Minajに比べると硬派な感じがするなぁ。クール系と言うんでしょうか。
曲にもそういうのが表れていて女女していないところとかは、彼女なりのアイデンティティが反映されているのかなと。この曲とかDrum N Bassのビートがめっちゃかっこいいじゃん。これにラップ乗せるっていう発想がイケてます。
みんな心の中では うるせぇ黙れ って思っていること多いけど、それを大声で言っちゃう姉御感。
Vince Staples / Vince Staples
Country: California, US
Label: Motown Records
すげぇ印象に残るイントロですよねぇこの曲。
ラップってフロウもそうだけど、曲の掴みみたいなところも凄く大事な要素だと思っていて。TrapとかEmo Rapのありきたりな部分を捨てた、独特のメロとかっていうのはインパクト残ると思います。実際自分もそうだったし。
そういう点でこの曲の展開とかは面白いなぁって思います。何よりキャッチーですよねイントロから後の部分。
DaBaby / Back On My Baby Jesus Sh!t Again
Country: North Carolina, US
Label: Interscope Records
セクシャルマイノリティへの発言で大炎上してしまったDaBaby。2021年やらかし大賞があったら間違いなくTop3には入る出来事だったと思います。過去に客演で参加した面々からも非難轟々だったそうです。もう完全に干されかけてたんですが、きちんと謝罪してコミュニティへの貢献活動にも参加することでなんとか事を収めました。
で、ある意味で復帰作となったこのEPです。もちろんこれで全てが許されたわけではないと思うので、誠意ある行動を見せていくのが彼の為になりそうですね。
ところでやらかし大賞と言えばTravis ScottのAstroFesで死亡者が出るほどの事故があったことも記憶に新しいです。
Travisと言えばファッショニスタでもあり、本国ではアイコン的存在でもあるのでこのまま第一線を退いてしまうのは惜しい。ただ事故の被害規模が大きいので解決には数年要するとも言われています。これで彼のキャリアは終わった なんて囁かれていますが果たして・・・
こういう話を見ると、まだまだ日本は平和だなと感じます。色んな意味で。
Maroon 5 / Jordi
Country: California, US
Label: Interscope Records
昨今のMaroon 5はHiphopとかR&Bを意識した曲が多く、客演で参加しているメンバーもそういう界隈の人たちが多いです。これはColdplayがEDMをサウンドに取り入れていった変化とシンパシーを感じます。
初期こそFunkな曲が多かった彼らですから、古巣のファンからは賛否両論ありそう。離れて行った人もいるだろうし、逆に今の方が好きっていう人も居るだろうし、どっちも好きという人が居ればそれはもう生粋のMaroon 5好きだと思います。
個人的にこのアルバムを聴いて思ったのは、これをMaroon 5名義で出す意味ってあったのかなってところです。もはやAdamのソロアルバムと言っても過言ではない。ドラムも打ち込みで済みそうな曲が多いし、バンドというよりもVo.が良くも悪くも目立ち過ぎている気がしました。
H.E.R. / Back Of My Mind
Country: California, US
Label: RCA Records
Gt.を弾きながら歌う様がめちゃくちゃかっこいいH.E.R.のフルアルバム。
R&Bのソロシンガーでピアノ以外の楽器を演奏しながら歌う人ってあんまり見たことないので、そういう意味でもインパクトがあります。
2021年のベスト候補でした。
BTS / Butter
Country: Seoul, Korea
Label: Columbia Records
Kpopの代名詞と言っても過言ではない世界的な人気を誇るアイドルグループ。
Dynamiteという曲で一気に知名度が広がったイメージが強いですね。僕も前作「Be」はアルバム全曲聴いていました。今のKpopシーンの全てをこのグループが先取っていると言っても良いですよね。彼らの功績もあり、Kpopは国内外で多くのファン層を獲得する事に成功しました。
その影響力は韓国国内のみならず、日本のシーンにも影響を与えているのは間違いない。元々は韓国はジャニーズを模倣してこういったアイドルグループシーンを作り上げていきましたが、今では日本のアイドルグループがKpopカルチャーを輸入するような一面も。
個人的にはDynamaiteよりもButterの方が圧倒的キャッチ―で好きです。これはPopの名にふさわしいキラーチューン。
ASTRO / All Yours
Country: Seoul, Korea
Label: Famtagio Music
続いてもKpopグループのアルバム。このグループのメンバーは全員175cm以上はある高身長で、スタイルがめちゃくちゃ良い。脚がマジで長い。そしてメンバーのチャ・ウヌは韓国の整形外科医も絶賛するほどの最強な顔面を持っています。これがイケメンってやつです。
Kpopシーンの中でもダントツで顔面偏差値が高すぎる。ちなみに整形はしていないらしい。ナチュラルでこれは同じ人類とは思えない・・・神は二物を与えないは嘘でした。
アルバムのクオリティも悪くなく、ラップを担当するジンジンのがなるような歌い方が個人的にはツボでした。
ちなみに、僕の推しはBTSでもASTROでもなく元Monsta-Xのウォノです。彼がワークアウトのモチベーションになっていると言っても過言ではない。
VA / Shan-Chi and The Legend Of Ten Rings: The Album
Label: Hollywood Records
MCUの25作目にあたる『Shan Chi』のOSTです。同じくMCUの映画『Black Panther』のOSTはリリースされた年のベストに選んだ記憶があります。挿入歌が良い映画は内容も良いっていう自分の中のジンクス。
シャンチーはカンフーアクションを主体としたヒーローものなんですが、アルバムに入っている曲は対照的で爽やかなトラックが多いです。NikiはオールディなPop感強めの曲だし、Anderson PaakはJohn LegendのようなハートフルなR&B。Black PantherのOSTでは映画のコンセプトに沿ってブラックミュージック一色のコンセプトのある構成となっていました。このアルバムは多種多様な曲が収録されているのでディグる為の1枚としても優秀です。
Doja Cat / Planet Her
Country: California, US
Label: Kemosabe Records
3枚目のフルアルバム。YouTubeチャンネルニート東京にも出演していたので知っている人も多いのではないでしょうか。そうでなくとも、DC映画『ハーレイクイン』に起用されたBoss Bitchという曲がSNSなどを始めバズっていましたね。マジで一時期女の子みんなこの曲使ってた。
で、今作は良い意味でHiphopとの境界線を曖昧にした仕上がりです。元々歌もの要素もあったんですけど、今作ではよりそれが強くなっているような印象を受けました。
上に貼った曲はアルバムで一番好きな曲。
Trippie Redd / Trip At Knight
Country: Ohio, US
Label: 10k Project
上半期にTravis BarkerがプロデュースのNeon SharkをリリースしたTrippieが下半期にもフルアルバムを投下しました。Emo Rap、Pop Punkとサウンドの変遷を辿ってきましたが今作ではRage Beatと呼ばれるサウンドを主体にしたトラックで構成されています。
この曲では盟友で今は亡きJuice WRLDが参加していますが、Juiceの声が過去イチで哀愁漂っています。擦り切れそうな声でラップしてるんですが、この歌い回しはJuice本編のアルバムでも聞くことがない非常にレアなボーカルワークだと思います。偶然の産物なのかもしれないけど、トラックの激情感も相まって非常にエモい仕上がり。
Tyler, The Creator / Call Me If You Get Lost
Country: California, US
Label: Columbia Records
USラップシーンでは何かと異端児扱いされているTylerのフルアルバム。
メディアの年間ベストでも、一般人の年間ベストでも共にランクインしていることが多い作品です。Odd Futureに始まり楽曲のセルフプロデュースからファッションブランドの立ち上げまで、マルチにこなすその名の通りクリエイター。
初期はドープなトラックが多かったけれど、近年の作品では歌メロを意識したトラックも作られるようになっていてアプローチの幅が格段に増えているような気がします。
この曲の元ネタはH-TownのBackseatって曲で、MVもオマージュしてます。
Nas / King's Disease II
Country: New York, US
Label: Mass Appeal Records
ん~!硬派!Trapも好きですけど、多くの人が思い浮かべるHiphopってこれだよなぁっていうクラシックな1枚。やっぱりNasとかSnoop Doggとか、レジェンドクラスのラッパーは彼らが築き上げてきたスタイルをとても大事にしていることが伝わってくる。でも流行は否定しないところが時代に遅れを取らない理由なんだろうなぁって。
最先端のサウンドは若手が担い、ベテラン達はどっしり構えてHiphopの文脈を後世に残していってる感じがそれぞれの役割を果たしていて、シーンを追うことの面白さを体験させてくれます。
Juice WRLD / Fighting Demons
Country: Illinois, US
Label: Interscope Records
Z世代を代表するEmo Rap。XXXTENTACIONを始め、短命でその人生を終えているという悲劇的なバックグラウンドも話題性を集めている1つの要因となっているような気がします。そしてこれも彼らの共通点なんですが死してなお、楽曲がリリースされ続けているというところ。とりわけHiphopは他のジャンルよりも競争率が高い音楽なので、トレンドの移り変わりがとても早いです。どのラッパーも相当な量の曲をレコーディングしています。アルバムリリース後に追加トラックが収録されたデラックス版などが出たり、1年でアルバムが2枚以上世に出たりするのはこういった背景があるようです。これってバンドではあまり見かけないことなので、けっこう興味深い話です。
そういうのもあって、亡くなったラッパーの未公開楽曲が死後にリリースされるというのはわりとよくある話だったりします。これを素直に喜んで良いのかはとても複雑なところですよね・・・
Juiceは今にも崩れそうなくらい哀愁帯びたトラックが多くて、名ばかりのEmoではないことを証明してくれています。
Kanye West / Donda
Country: Illinois, US
Label: Good Music
US Hiphopシーンの絶対王者。アルバムタイトルは彼の母親の名前が由来です。真っ黒なジャケットが印象に残ります。Kanyeは僕が小学生の頃MTVでよく曲が流れていました。彼の声は特徴あってわかりやすいんですが、声質がかなり変わったような気がしますね。野太くなったというのかな。
Kanyeはビジネスマンとしても成功しているので、矢面に立たされることが多く話題に事欠かないです。アーティストとしては一流だけど個人的に人としては全く尊敬できなくて、Drakeとのビーフで周りを巻き込んでのやり口とか(OutkastのAndre3000がマジでかわいそうと思った)離婚協議中のKim Kardashianの家の向かいに自宅を建てたりとかちょっとメンヘラが過ぎるなぁというところが難点です。
2022年にDonda IIがリリースされる予定。
Drake / Certified Lover Boy
Country: Ontario, Canada
Label: Republic Records
この人もKanyeと双璧を成すくらいHiphopシーンにおいては重要人物であり、色んな意味で常日頃から注目度が高い存在。この曲アルバムで一番好きなんですが、客演のWeezyが完全にDrakeを喰ってるんだよなぁ。トラックへの乗せ方とフロウがめちゃくちゃ気持ちイイです。
Drakeも強烈なエピソードがたくさんありますね。彼レベルになると、女性側から遺伝子を求められるんだなぁ。でもそれにきっちり対策しているDrakeも凄いんですよ。きっと過去の経験からなんでしょう・・・あと元パートナーのRihanaが妊娠したことがきっかけで、インスタのフォロー外したり、ちょっと女々しい一面もあるんですよね。普段ガッツを見せる一流のラッパーでも、色恋には頭を煩わせるようです。
Young Thug / Punk
Country: Atlanta, US
Label: YSL Records
KanyeとかDrakeとかベストに上げている人多かったですが、僕はYoung Thugのこのアルバムを推したい。もうね、M1の『Die Slow』って曲からめっちゃ切ない。ビートがなくてクリーンGt.のアルペジオだけで構成されている曲なんですけど、空気感バチバチで一気に引き込まれます。Post Maloneがゲストの『Livin It Up』も中毒性あるし、『Love You More』とか一番好きな曲『Hate The Game』この辺の曲もかなりグッときます。後半になってもこういう曲が続くので腹八分目におさまらず、満腹。
ライブ映像ではバンドセットでプレイしているので、Hiphopシーンのトレンドとなっているバンドサウンドとの融和っていうところもきっちりおさえてます。
Emo Rapって曲単位で好きになること多いけど、アルバム全体を評価できる作品ってほんとレアです。今作はバリエーション豊富なのにEmo Rapの枠組みから外れていないのでマジで聴いてみてください。
ちなみにジャケットを手掛けたのはK2/Sora Aotaという日本人の方です。この人まだ20歳なのにTrippie ReddのNeon Sharkのアートワークも手掛けた経歴があって、最近ではUSラッパーがこぞって彼にアートワーク作ってもらっているんで普通にスゴイ。このインタビュー記事かなり面白い内容だったので時間ある人は是非読んでみて下さい。
Chief Keef / 4NEM
Country: Illinois, US
Label: RBC Records
Trippie Reddが取り入れたRage Beatがゲーム音楽に近いサウンドを奏でていましたが、Chief Keefの新作でも同様の現象が起きていました。こっちはFINAL FANTASY感がだいぶ強い。オルガンとかオーケストラみたいなスケールのある音色がたくさん鳴ってます。曲が似過ぎていて、何の曲聴いてるのかわからなくなってくるけど上に貼った曲は好きです。
Pop Smoke / Faith
Country: New York, US
Label: Republic Records
2020年に亡くなったPop Smokeの死後2作目のアルバム。この人のトラックは1回聴いたら耳に残るDrillと呼ばれるビート。'20年のアルバムよりもこっちの方が聴きやすかったです。
それにしても海外のラッパー本当に死に過ぎ・・・最近Justin Bieber主催のパーティ会場外でKodac Blackが撃たれた事件もあったので、マジで銃社会恐ろしいなって思います。日本がどんだけ平和か身に染みる。
僕がよく読んでるBrooklyn Veaganという音楽情報サイトがあるんですけど、平均すると月に一人のペースで死亡記事が上がっています。理由も銃撃とかOD、自殺とか悲惨なものが多いです。それに対してバンドマンは寿命や病気で亡くなっていることが多い。
Migos / Culture III
Country: Atlanta, US
Label: Capitol Records
3人組のラップグループ。何かあんまり印象に残らないアルバムでした。この曲は好きって思ったらまたしてもJuice登場。
OffsetがなんやかんやCardi Bと上手くやってるそうで良かったです。
Lil Baby & Lil Durk / The Voice Of The Heroes
Label: Geffen Records
Lil BabyとLil Durkのジョイントアルバム。Hiphopにおいては二人の名義で作品をリリースするっていうことが割とあったりします。日本だと舐達麻のBADSAIKUSHとRYKEY(現RYKEY DIRTY DADDY)がジョイントアルバムを出していました。
ジョイントアルバムの良い所ってなんだろうって考えてみたんですが、例えばアルバムの中でこの曲だけコラボしているっていうトラックあると思うんですけど。ジョイントアルバムではそのコラボ曲だけで構成されているので、シンプルにファンが喜ぶってところです。
Lil Durkはソロでのアルバム聴いたんですが、実はLil Baby全く聴いたことないので今度ソロアルバムもチェックしてみる。
Q-Unique / Verrazzano Villains
Country: New York, US
Label: Red Right Recordings
Q-Unique自体は知らなかったんですが、Taking Back SundayのVo.であるAdamが参加しているというのが気になってチェックしました。この曲はシングルでのリリースとなっていてカップリングは無し。ゲストにはAdamの他に、Wu-Tang ClanのCappadonnaが客演として招かれています。
え、こんなHiphop畑にAdamってどんな仕上がりなんだろ・・・って思うじゃないですか。割と違和感ないですよ。ビートもしっかりメロがあるので聴きやすいです。
Logic / Bobby Tarantino III
Country: Maryland, US
Label: Visionary Music Group
あれ、引退は?とか思ったけどカムバックしてくれたのは全然嬉しい。結局僕が好きなHiphopはEmo RapとかMumbleよりも、固く堅実なフロウをかましてくるリリシスト達。名前を挙げるとLogicもそうだし、Kendrick Lamer、Joyner Lucasは自分の中では外せないです。
なので引退撤回してこれからもアーティスト活動続けてくれるのは素直に嬉しいし、またヤバい曲いっぱいドロップしてくださいと思います。
G-Eazy / These Things Happen Too
Country: Oakland, US
Label: RCA Records
Eazy-Eじゃないですよ。
前作の続編という立ち位置でリリースされたのが今作です。全体的にムーディなトラックが多くてG-Eazyの印象けっこう変わりました。品があってオシャレだなぁっていう感じ。
Terrace Martin / Drones
Country: California, US
Label: BMG Rights Management
Kendrickが客演で参加した曲があってそっちが話題になっていたと思うんですけど、他の曲も良い曲揃いでした。個人的にはLeon Bridgesが参加しているこの曲が良かったです。2018年にリリースされたLeonのソロアルバムでかなりポイント上がっていたので、こういう形で新しい曲が聴けて耳が幸せでした。
Halsey / If I Can't Have Love, I Want Power
Country: New Jersey, US
Label: Capitol Records
すげえ勇ましいアルバムタイトル。
ところで今作Nine Inch NailsのTrentがプロデュースしてるんです。映画『Birds Of Prey』のOSTに入っていたHalseyの曲クソかっこよかったのもあって、かなり期待値上がってました。でも結果、思ったほどではなかった。ってかTrent全然手腕発揮できてないやんってなった。
Trentがプロデュースしてますっていう謳い文句は、これまでのHalseyの作品と差別化を図る絶好のチャンスだったのに全然印象に残らないアルバムでした。これならTrentの名前出さなくてもよかったと思うんだよね。残念。
Dead History / Dead History
Country: Minnesota, US
Label: Landland Colportage
Quicksand、Texas Is The Reason、Small Brown Bikeあたりが好きな人に刺さりそうなバンドです。The Book Of Dead NamesっていうScreamoバンドのメンバーがやってるってのがビックリでした。
Landland Colportageと言えばSlow Massが真っ先に思い浮かびます。Former ThievesっていうHxCバンドの元メンバーで、Into It. Over It.のサポートを務めていた人たちがやっているバンド。カタログ見に行ったら、今ではJoan Of ArcとかGreat Deceiversもレーベルメイトっぽい。
Caithlin De Marrais / What Will You Do Then?
Country: Connecticut, US
Label: Skeletal Lightning
Skeletal Lightningと言えば、Emo/Skramzのレーベルっていうイメージありますけどこういうアーティストと契約するんだなぁ。宅録って日本語で言うと響き悪いから敢えてベッドルームっていう言い方しますね。そういう曲~ミニマムなトラック多め。Emo界隈でこういうアーティストって絶対どこかしらが目付けてますね。彼女Gt.引くのかと思いきやBa.プレイヤーだった時のギャップ。ソロでBa.メインの人って珍しいです。多分Gt.も弾けるんだと思うけど。
The Joy Formidable / Into The Blue
Country: Wales, UK
Label: Hassle Records
1stアルバムの壁を越えられないバンド。でもこのアルバムは3rd以降の中ではかなりキャッチ―だと思います。ちょっとだけ初期の彼女達を取り戻しています。
世界観が独特なんですよ。こういうところでUKらしさ出ますね。前衛的というか。USのバンドって良くも悪くも大衆の耳に馴染みやすいんですよね。そういう枠組みの中で新しいことをやっているイメージ。UKはどんどん自分たちの路線を突き詰めていった結果、生粋のファンにしか追えなくなってしまうというところまで来てしまう印象。
このバンドは1stが原点にして頂点です。1stを聴いて下さい(笑)
Couplet / LP1
Country: Illinois, US
Label: Storm Chaser Records
解散してしまっているYou Blew It!のフロントマンTannerによるプロジェクト。いやぁ。おかえり案件ですこれは。Into It. Over It.ことEvan、Illuminati Hottiesと現Into It. Over It.のサポートメンバーも務めるAdamがメンバーにクレジットされています。
You Blew It!を期待して聴くと肩透かし食らうかもしれないんですが、そうは言ってもTannerが作っている曲だからセンス抜群。あぁこういうのやりたかったのか~っていうのが伝わってくるんですよねぇ。
リリースはEvanが運営しているStorm Chaserから。
American Football / Rare Symmetry
Country: Illinois, US
Label: Polyvinyl Records
ノンプロモーションで急遽リリースされた2曲。サプライズ的な感じだったんでしょうけど、このリリース個人的にはちょっと残念です。なんというか曲から情熱が感じられなくて。Dr.のSteveが脱退してしまった悲しいニュースがあったものの、もうちょっと期を熟しても良かったんじゃないだろうか。
これはAmerican Footballではなくて、American Footballっぽく作った曲にしか聴こえないんですよ。いや、曲だけ聴いたら確かにAmerican Footballじゃんってなると思うんですが。ただ内側から燃え滾っているもの、感情に訴えてくるものが無いんです。どうも付け焼刃な感じがしてしまう。そんなアメフトに良い曲は生まれないよなぁって思いながら、このシングルはあまり評価できませんでした。そんでもう1曲がカバーなんですよね。AV Clubのライブ映像ではElvis Costelloのカバーとかも披露していたので、アメフトがこの人の曲やるんだっていう面白さはあるんだけど音源としてリリースするタイミングは完全にミスってる。今じゃないんですよ。それならもう1曲もアメフトの曲を入れて欲しかったなって思います。
なんかバンド側から焦燥感を感じてしまうリリースでした。アメフトにはそういうドタバタ感は似合わないし要らないから、きちんと体制を立て直してじっくり製作に時間をかけてほしいなと思います。むしろそういうスタンスがAmerican Footballのあるべき姿。
Japanese Breakfast / Jubilee
Country: Pennsylvania, US
Label: Dead Ocean
ex-Little Big Leagueの肩書はもはや不要。アンダーグラウンドを経てメジャーストリームに進出していったアーティスト。日本でも知名度はあるので知っている人も多いような気がしますね。今作はグラミー賞にも2部門でノミネートされた作品であり、全体的な評価がかなり高かったです。
ベッドルームセッションから始まり、所謂Dream Pop的な要素を取り入れていきリリースごとにスケールアップしていきました。
Angel Du$t / YAK: A Collection Of Truck Song
Country: Maryland, US
Label: RoadRunner Records
Trapped Under Ice、Turnstileのメンバーで結成されているHxC Punkバンド。初期こそCIVみたいなメロディックHxCな曲が多かったですが、近年のADはカントリーライクなアプローチが多くてPunkの要素を残しながらも少しずつ方向性が変わっていってる印象。
それでも彼らが魅力的なのは多彩な音色と独特のメロディセンスを持っているところ。Punk/HxCというジャンルを軸に色んな要素をぶち込んでるところはTurnstileでも共通しています。
Timeshares / In The Ground
Country: Pennsylvania, US
Label: Self Released
このバンドに関してはGt./Vo.のJason Mosherが脱退していたというニュースが個人的にはかなりショッキングでした。彼の渋いボーカルワークは2ndアルバムで聴くことができるので是非聴いてみてください。
ただ後任がなんと、Signals MidwestのMaxwell Sternなんですよね。彼はSignals MidwestでVo.をやっていてソロでのリリースもしているのでそんな実力派な人物がメンバーに迎え入れられたというのはバンドにとってはとても良いスパイスになりそうです。
Timesharesは全員がボーカルを取るスタイルなので、Maxwell加入はやっぱりバンドにとってはプラスと思います。
Laura Stevenson / Laura Stevenson
Country: New York, US
Label: Don Giovanni Records
Punkシーンと交流の多いLaura Stevensonのセルフタイトル。
彼女はアコースティックからバンドサウンドまで幅広くこなすので、アルバム収録曲もバリエーションが豊富。近年はしっとりした弾き語りに寄っているような印象も受けます。
このアルバムはどんよりとした空模様の日に部屋の中で聴いていたんですが、その時の情景を今でも思い出すくらいその瞬間とバッチリ当てはまったんですよね。
Thank You Thank You / Next To Nothing
Country: Pennsylvania, US
Label: OOF Records
The World Is A Beautiful Place(以下略)のメンバーによるサイドプロジェクト。
ベッドルーム~Lo-Fiなサウンドを展開。TWIABPで見せる壮大なスケールとは対照的で、かなりミニマムです。Slowcoreを彷彿とする瞬間もあります。
音色の多さとかいろんな方面からのアプローチという意味ではTWIABPと同じ実験的なスタイルです。
Spirit Of The Beehive / Entertainment, Death
Country: Pennsylvania, US
Label: Saddle Creek
海外音楽メディアでは高評価のアルバム。日本でも、Twitterでベストを発表しているような音楽フリークの間ではかなりウケが良かったようです。
Alex Gを更に電子的にしたエレクトロなアレンジと、アングラなコード進行がこのバンド唯一無二の世界観を表現しているような気がします。
ってかメンバーが元Glocca Morraなのが一番びっくりした。Glocca Morraも聴いてあげてください皆さん。
Sam Johnson / Along The Dark Edges Of Everything
Country: Massachusetts, US
Label: What We Talk About When We Talk About Records
Choke Upというバンドのフロントマンです。ソロアルバムでのリリース。
Choke Upは1stでOldschoolなメロディックHxC要素のあるアルバムをリリースしていました。First To Leave、Deadlights、New Mexican Disaster Squadあたりが好きならバチッとはまりそうなサウンドです。
2ndからそういうアグレッシブなトラックよりも、カントリー要素のある曲が増えていきましたが今回のソロではがっつりカントリーミュージックで仕上げてきています。
Punkとカントリーと意外と密接な関係にあって、The MenzingerをはじめとしたOrgcoreと呼ばれるジャンルでは牧歌的な曲にPunk Rockをぶち込むというスタイルが多いのでソロなどではカントリーとかアコースティックを基調とした曲を作る人が多いんですよね。
Gold Dust / Gold Dust
Country: Massachusetts, US
Label: Softwax Records
EmoviolenceバンドAmpereのフロントマンStephanのソロアルバム。
KindlingっていうShoegazerバンドをやっていたかと思うんですが、ソロではサイケデリックなFolkが中心の曲をプレイしています。こういうサウンドはあまり馴染みがなかったのでとても新鮮。
Stephanは相当なレコードマニアでインスタに写真がいっぱい上がっているんですが、日本人も知らないような日本のFolkのレコード聴いているようなんです。しかもそれがけっこうかっこよくてソロアルバムでのルーツになっているから、気になる人はInstagramを除いてみるといいですよ。
Dirty Shrines / Digital Ego
Country: Colorado, US
Label: Black Numers
Elwayのメンバーによる新バンド。
Elwayを知っている人にとって新しい要素は特にないかなぁといった印象。
Webbed Wings / What's So Fucking Funny?
Country: Pennsylvania, US
Label: Memory Music
プロデュースもリリースもWill Yip先生。
ex-Superheaven(aka Daylight)という肩書はもう必要ないのかもしれないです。1stではSuperheaven時代の濃厚なオルタナRockサウンドを継承していましたが、今作でもNirvanaとかThe Lemonheadsを思い出すようなRockにルーツを持つサウンドが健在。
このバンドの良い所はかなりキャッチ―という点。Foo Fighters好きな人とかにも引っ掛かりそう。
Suntitle / In A Dream
Country: Pennsylvania, US
Label: Know Hope Records
これもオルタナRock。Superheavenのような轟音とストレートなアレンジはGrungeからの影響も感じさせます。モダンPop PunkがEmo Revivalのムーブメントと連動し始めた頃、一方でこういうGrunge/Alternativeに傾倒するバンドも同時多発していたんですよね。この流れはそう長く続かなかったんですが、現在もこのスタイルで活動しているバンドは割とインパクトがあります。多分母数がそんなに多くないから。
今では5th Wave Emoに括られるサウンドが飽和しているから、こういうストレートな曲の方が注目を集めやすいかもしれない。
Born Without Bones / Pictures Of The Sun
Country: Massachusetts, US
Label: Pure Noise Records
新曲が1曲追加されたアコースティックEP。
なんやかんやで10年活動している長いバンドですよねぇ。2011年当時、僕はまだ大学生でしたがこの時に知ったバンドで今も前線で活動しているバンドは多いです。初めてリアルタイムのシーンの移り変わりを目の当たりにしたなという印象があって、2011~12年前後は思い出深いです。
Kacey Musgraves / Star-Crossed
Country: Texas, US
Label: Interscope Records
前作"Golden Hour"のヒットも記憶に新しいです。
個人的にはLily Allenに近いバイブスだなぁという印象を受けています。
今作では自身の離婚をテーマに曲を作ったようで、ある意味コンセプトアルバムとなっています。
Adele / 30
Country: England, London
Label: Columbia Records
日本でも知っている人が多いと思います。ワールドクラスのアーティストです。
アルバムの数字は制作した時の彼女の年齢なんだとか。
こんだけの歌唱力を持っているけど、元々喫煙者というギャップ。喉の手術をしてからは吸っていないようだけど、SlipknotのCoreyも煙草を辞めてから作った3rdアルバムからグンと歌唱力あがってるし、やっぱり喫煙がもたらす影響っていうのは良くも悪くもあるんだなと。
彼女の歌が凄いのはわかるんだけど、1時間これを聴いているとちょっと疲れてしまう。初めてAdeleをちゃんと聴いたけど、そんな感じで疲労してしまったので熱心に追いかけることはしないと思う。
以上が2021年下半期にチェックした音源です!
やっと書き終えたぞ・・・!この記事を完成させるのに4ヶ月かかりました笑
本当は国内のアルバムも載せたかったけど、余力がないので省略します。
主に日本語ラップでBAD HOPのデラックス版とかLEXのフルアルバムとか、バンドだとcinema staffの新作とかを聴いていました。
最後に2022年になってから知った2021年リリース作品で、「これリアルタイムで聴いてなかったわ!」っていう良かった曲を貼り付けて終了にしたいと思います。
tricotのBa.ヒロミヒロヒロのソロプロジェクト。
これマジで超絶良いです。
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