2022年になってしまいましたが
2021年下半期に聴いた音源を一挙紹介します。 ●2021年1月以降12月末までにリリースされている
●今年初めて聴いた2021年以前の作品は除外
●オリジナルは過去だけど今年リイシューされているものは含む
この条件でピックアップしていきます。
上半期まとめはこちらの記事を見て下さい。
SeeYouSpaceCowboy / The Romance Of Affliction
Country: California, US
Label: Pure Noise Records
2019年に鮮烈なデビューを飾ったSeeYouSpaceCowboyというバンド。
最近実写化されたのも束の間、既に打ち切りが発表された『カウボーイビバップ』が名前の由来となっています。
僕がMetalcoreとかMathcoreを熱心に聴いていた10代を思い出すサウンド。当時はまだMySpaceでディグっていた頃ですから、こういう音を聴くとめちゃくちゃノスタルジーな気持ちになる。
もう90'sから00年代のリバイバルに移行しているのを肌で感じています。そりゃそうか、2000年が20年以上も前なんだから・・・!
Slow Fire Pistol / Rabbit Town Blues
Country: Georgia, US
Label: Triple B Records
4人組アトランタ出身のエモーショナルなHxCバンド。
どちらかというとZegma Beach Recordsっぽい音なのに、リリースがTriple Bからっていうのはなかなかに興味深いです。レーベルメイトに居るバンドはYouthcrewとかSxEバンドが多いですからね。
Portrayal Of Gulitとのスプリットで見せた、刹那的で哀愁漂う曲展開は健在。かなり良いバンドだと思います。
Mastodon / Hushed And Grim
Country: Georgia, US
Label: Reprise Records
自分がヘビィな音楽を一番聴いていたのは高校生の時でしたが、大人になるにつれてそういったバンドは厳選するようになっていきました。その中でもMastodonに関しては新作を毎回チェックするくらい好きです。
もう彼らはベテランですし、サウンド面も初期に比べるとかなり成熟しています。もはやChaoticやMetalを超えたその先にある音を鳴らしていると言っても過言ではないです。
狂気から芸術へと昇華した数少ない”アーティスト”だなって思う。作を重ねるごとに聴かせてくれる音楽を追求しているように感じます。良き。
Kowloon Walled City / Piecework
Country: California, US
Label: Neurot Recordings
今年知ったDoom/Sludgeバンド。こういう類のジャンルはあまり触れてこなかったんですが、このバンドはめっちゃかっこいいと思いました。2010年代の初め辺りから活動しているので、経歴もけっこう長かったりします。
今作はスローテンポでダウナーなトラックが多いのですが、過去作に比べるとアンビエントな要素が強めでした。激情/Emoviolence/Screamoに通ずるものがあります。
ただし、このバンドのキャリア史上最もイケてると思ったアルバムは2012年リリースの"Container Ships"です。このアルバムマジでかっこいいから聴いた方が良いです。
Slaughter To Prevail / Kostolom
Country: Ekaterinburg, Russia
Label: Sumerian Records
ロシアのブルータルDeathcoreバンドの2ndアルバム。
Vo.のAlex Terribleの誇張エフェクト一切無しのナチュラルデスボイスに衝撃を受けた人も多いのでは。熊と対決しているミュージックビデオがTwitterで話題になっていましたね。もうどっちが熊かわからん。
プログレッシブなアーティストを輩出しているSumerianというのも意外性ありました。大体こういうバンドはCenturiy Mediaから出てる事多いし。
ERRA / ERRA
Country: Alabama, US
Label: UNFD
テクニカルMetalcoreの新気鋭、ERRAのセルフタイトルアルバムです。
リリースを重ねる度にメロディを意識した曲も出てくるようになり、今作ではかなり聴きやすくなっている印象を受けました。
Djent寄りなアプローチでクリーンなアルペジオを絡めた繊細なフレーズから、一転して凶暴性を見せる曲展開に美しさすら感じちゃう。
Spiritbox / Eternal Blue
Country: British Columbia, Canada
Label: Pale Chord
ずっとEPとかシングルを小出しにしていたけれど、ようやくフルアルバムがドロップされました。元IwrestledbearonceのCourtneyがVo.です。あまり知られていなさそうだけど、Ba.はPop PunkバンドのLiving With Lionsでも活動しているBillです。Billって実は美容師もやっていて自分のサロンも持っているガチのスタイリスト。
Metalcore特有のメロディアスな側面と凶暴性が垣間見える仕上がりとなっており、とてもエモーショナルな曲が詰まっています。
EPが良くてアルバム期待したら、期待外れだったという事が割とあるんだけどこのバンドはそんなことなかったから良いバイブスしてます。
Volumes / Happier?
Country: California, US
Label: Fearless Records
メンバーの脱退や復帰を乗り越えて製作された4thアルバム。
僕は1st以降聴いていなかったんですが、かなり聴きやすくなったように感じます。
個人的に去年リリースされたNorthlaneのアルバムがかなり良かったんですが、雰囲気はかなり近い物を感じました。元々テクニカルでDjent寄りのアプローチが目立つバンドでしたが、近年のラウドロックに倣ってシンプルかつ抒情的な曲が多いです。NorthlaneとかI Prevailとかが好きな人は刺さると思います。
Chunk! No, Captain Chunk! / Gone Are The Good Days
Country: Paris, France
Label: Fearless Records
5年振り4枚目のアルバムです。Easycore黎明期にその名を知らしめたパイオニア的存在でもある彼らですが、バンドというものは面白いものでメンバーが年齢を重ねるとサウンドにもその変化が現れるんですよね。こういう成熟したトラックもしっくりきました。
それはリスナー側も同じで、聴く側の感性も絶えず変化するものだなって感じます。ただ根底にあるものは変わらないので、それが所謂ルーツというやつなんでしょうね。
Calling All Captains / Slowly Getting Better
Country: Alberta, Canada
Label: Equal Vision Records
めちゃくちゃA Day To Rememberを思い出しました。
このバンドもEasycoreとPop Punkのハイブリッド的なサウンドを鳴らしています。
が、あまり印象には残らないかな。こういうバンドが多くて飽和してしまっているのは否めないですね。レーベルがEqual Visionだったので何となくチェックしてみた感じです。
Dead Heat / World At War
Country: California, US
Label: Triple B Records
HxCとThrash Metalのクロスオーバーサウンド。
このバンド地味にシーンでは知名度があって、各地のフェスなんかでも軒並み名前を連ねていたりします。この疾走感がめっちゃ気持ち良い。Municipal Wasteとかが好きな人にオススメ。
Dare / Against All Odds
Country: California, US
Label: Revelation Records
老舗のHxCレーベルRevelationから1stアルバムをドロップ!
Trash Talkと初期TurnstileをミックスしたようなHxCサウンドを展開。
ハードコア好きならとりあえず聴いておいて損はないかと。
Cerce / Cowboy Music
Country: Massachusetts, US
Label: Kerk Records
いやいやいや、今年一番電撃リリースでした。
Twitterアカウントがアクティブになっていたのが気になっていましたが、まさかフルアルバムを引っ提げてカムバックするとは誰が想像したでしょうか。
相変わらずブチ切れたレイジングハードコア。でもVo.はちょっとテンション落ち着いた感じです。でも残念ながらネクストPunchにはなれなさそう。
Every Time I Die / Radical
Country: New York, US
Label: Epitaph Records
このキレっぷりと全てをぶち壊すかのようなサウンドにはめちゃくちゃカタルシスを感じます。そんなEvery Time I Dieですが心配なニュースが1つ。
Vo.のKeithがメンタル上の理由でツアーを離脱しているようです。バンドはKeith抜きでツアーを続行するようで、来年もThe Bronxとのツアーを予定しています。
けっこうバンドマンって闇深かったりするので、こんなに強烈なパフォーマンスしていても実はそれが蝕んでいるものへの抵抗だったりするわけですよ。
ともかく、早く元気になってまたステージに上がってほしいですね。
One Step Closer / This Place You Know
Country: Pennsylvania, US
Label: Run For Cover Records
エモーティブHxCとかいう類になるんでしょうか。
割と評価高めだけど、ぶっちゃけアルバム1枚聴くのがしんどかった。期待していたほどではなかったのが正直なところです。
同じようなアルペジオに同じような曲展開とメロディ。ワンパターンだったのが難点。このバンドのメンバーが色々なサイドプロジェクトを始動させているのでそっちを聴いた方が良いかもしれない。
Militarie Gun / All Roads Lead To The Gun II
Country: California, US
Label: Alternatives Label
Regional Justice Centerのメンバーが結成したHxC Punkバンド。
上半期もEPをリリースしていて、こちらはその続編にあたるEPです。
Fucked UpとかDrug Churchみたいなバンドが好きならきっと好きだと思う。
まじで捻くれてるメロディセンスしてる。
Like Pacific / Control My Sanity
Country: Ontario, Canada
Label: Pure Noise Records
アルバムを出すごとに「新作だ!」よりも「まだ活動している!」と思ってしまうほど、息が長いなぁと思うバンドです。多分前回のレビューでも同じこと言ってると思います。
だってこのバンドが登場したころって、次世代Pop Punkシーンにエンジンがかかりだした2012年くらいだったと思うんだけど当時のバンドはほとんどが活動していないか方向性を変えて違う音楽をやっているかのどちらかなんですよ。
で、今も生き残っているその頃の名だたるバンドたちって国内版がリリースされるくらいの知名度を誇っているんです。だから正直なところ、このバンドが現役でやってるのが凄く違和感あるんですよね。Disってるわけじゃなくてね。
安心してください、このアルバムはかなり良いです。後期Hit The Lightsのような突き抜けた感じがあります。
Wild Red / Brain Squeeze
Country: Pennsylvania, US
Label: Dark Medicine
先に紹介したOne Step Closerのメンバーがやっているバンドです。
蓋を開けたらなんとRamone Punkじゃあないですか。
昨今いろんなリバイバルが起きていますけど、まさかここに回帰するとは意外でした。
めちゃくちゃシンプルで余計なものは全て削ぎ落した、洋楽初心者・入門にも最適なビギナー向け。
Rain Or Shine / Rain Or Shine
Country: Italy
Label: Shove Records
EversorやThe Miles Apartなどイタリアメロディックの重鎮で結成されたバンド。
このメンツならヤバイEPになっているのでは・・・と思うじゃあないですか。
なんかちょっとこれじゃない感がありました僕は。なんだろう、ここに来てこのドタバタは正直求めているものじゃないというか。キャッチ―とはなんぞや。エモいとはなんぞやを奏でた曲が欲しかったです。残念
We Are The Union / Ordinary Life
Country: California, US
Label: Bad Time Records
このバンドのディスコグラフィーは全部チェックしてますけど、今作がキャリア史上最も意味のあるリリースになったと思います。バンドとしても大きな転換期だったんじゃないでしょうか。
なんと言ってもVo.のReadeがトランスジェンダーであることをカミングアウトしたことはメディアでも取り上げられて話題になっていました。ぶっちゃけそれ自体は何も珍しいことではないし、昨今の音楽シーンではLGBTQコミュニティに属しているバンドも多いので騒ぐことの話ではないと思っています。ただ本人にとっては大きな決断だっただろうし、在りのままの自分で人の前に立つということはとても勇気がいる行為です。
正直このアルバムに関しては曲のクオリティ云々ではなく、パーソナルなバックグラウンドのことを考えた時に評価に値するものではないかなぁという自論。
Devon Kay & The Solutions / The Space In-Between
Country: Illinois, US
Label: Pure Noise Records
本当にリリーススパンが早過ぎる。Direct Hit!のメンバーが在籍するSkaバンドです。
今年はSka Yearと言われるくらい、アンダーグラウンドではSkaがトレンドになっていたし往年のベテラン達もその波に乗ってか新作リリースラッシュだった印象。
Ska Punkというとノリの良いビートが重要な要素になってきますが、Devon Kayはゆるくキャッチ―な曲が特徴的。Direct Hit!でも見せるメロディメーカー職人芸はこのバンドでも光っています。
Drug Church / Tawny
Country: New York, US
Label: Pure Noise Records
来年アルバムのリリースが決まっています。今作は4曲入りのEPで、次のアルバムに繋がる作品です。HxCにメロディックなエッセンスを加えたちょっと捻りのあるサウンドが定評。Fucked Upとかがその代表格に当たると思っているんですが、こういうバンドは本当に後からじわじわクセになってくることが多いです。Militarie Gunとか正にそうでした。
アルバム楽しみにしてます。
Pass Away / Thirty Nine
Country: New York, US
Label: Suburbia Records
個人的に期待値爆上げだった1stアルバムが空振りに終わってしまったPass Awayの2ndアルバム。前作のことがあったんであんまりハードル上げずに聴いたんですが、これは良作だった。
そうそう、こういうのです。このバンドもちょっと捻くれてるところがあるんですけど、今回は割とストレートな楽曲が揃っていた気がします。メンバーはI Am The AvalancheとCrime In StereoっていうNYパンクシーンのトップランカーとも呼べるバンドに在籍してる人たち。どっちも知ってる人にとっては、そんなメンバーが作る曲なんだから良くないわけがないでしょって思うはず。このアルバムはその期待に応えてくれていると思います。
ところでNYって本当にPunk/HxCがローカルに根付いているというか。良いバンド多過ぎます。
Turnstile / Glow On
Country: Maryland, US
Label: Road Runner Records
もう完全にシーンのアイコンとなりましたね。どんどん次のステージに行っちゃってます。初期こそ2Stepで踊らせる硬派なHxCバンドってイメージだったけど、だんだんオリジナリティを確立していった結果Alt-RockとHxCを融合した唯一無二なサウンドを成立させてしまいました。もはやLeewayとも違う方向性を見出している。
アルバムリリース前に先行で公開された4曲だけで、「あ。これやばいな」って直感的に思うくらいにはインパクトあったし。Road Runnerに行ってからTurnstileの真髄を発揮しているという感じありますよね。前作もかなり良かったし。そういう点ではCode Orangeの化け方ともリンクするところあるよなぁって。同じレーベルメイトとして。やっぱり大手のレーベルが付くと良くも悪くもバンドへの影響力って多大だなと思うのです。
で、このアルバム海外音楽メディアこぞって高評価連発してます。色んな媒体が発表している2021年のベストでほぼランクインしているので、まだ聴いていない人は是非チェックを。
Homesafe / Nervous Reaction
Country: Illinois, US
Label: HS Live LLC
Knuckle PuckでBa.を弾いているRyanがVo.を務めるバンドです。
このバンドもリリースする全ての音源が毎回最高で、言わずもがなこのEPもめちゃくちゃ良かった。Foo Fightersバイブス凄いけど、ただ模倣するだけじゃなくてアレンジ加えて自分たちのサウンドに仕上げてるところが素晴らしい。自分の琴線に触れまくりな稀有なバンドです。マジで良いバンドなんで知らない人は聴いてほしい。
Quicksand / Distant Populations
Country: New York, US
Label: Epitaph Records
Gorilla BiscuitsのWalter先生のQuicksand!知らない人はEmoやHxCの歴史ディグってみてください。近年Alt-Rockとかいう言葉を目にするんですけど、一体何?って思うじゃないですか。
僕的にはQuicksandとかが正にAlt-Rockにハマるバンドだと思っていて、正統派なRockが持つダイナミズムの中にアンダーグラウンドで評価されるようなマイナーなアレンジを入れているような曲っていうのかな。結局Smashing Pumpkinsとかも同じ類なんじゃないかなぁって思います。
つまりメジャーとインディーズの良い所だけを持っているバンド。チートや。
The World Is A Beautiful Place & I Am No Longer Afraid To Die / Illusory Walls
Country: Pennsylvania, US
Label: Epitaph Records
えぇ!何この新境地!っていう衝撃を受けました。しかもKatieがメインVo.やんけ!今までとは打って変わった大胆なアプローチを取り入れています。かなりPost-Punk寄りな曲です。でもそれはこの曲だけだったというオチ。
曲はいつも通りのEmoオーケストラしてます。相変わらず凝ってんなぁってのと、よく作りこまれてるなぁっていう感心が上回るアルバムでした。Topshelfの頃からSpoken Wordとかを取り入れて実験的なことをやっていた事を考えると、まだまだこのバンドは進化しそうですね。
でもこの大所帯で壮大なことをやるっていうスタイルは1つの到達点のようにも思える。
早くも次回作でのサプライズに期待してしまいます。
Former Member / Manageable Scratches
Country: New Jersey, US
Label: Memory Music
Vo.はKid DynamiteやNone More BlackのJason、Dr.はなんと敏腕プロデューサーでもあるWill Yip先生でした。先生ドラマーだったのね知らなかったです。
None More Blackとは少し路線が違う、どちらかというとIndie Rock寄りな感じ。この曲のイントロから漂う哀愁が凄くて一発で好きになりました。
ミュージックビデオで先生がドラム叩いてるところ初めて見たけど、パワフル過ぎてギャップやばい。
J. Robbins/Her Head's On Fire(Split)
Label: New Granada Records
全然話題になってないけどJ. Robbinsの新曲めちゃくちゃ良いです。彼の良い所だけを集めましたみたいな曲で最高。リリースされた時は毎日聴いてました。
Her Head's On Fireの方は、実はこっちも凄くてVo.がSaves The DayのChrisに楽器隊はSmall Brown Bikeのメンバーとかがいるっていう夢みたいなバンドです。このスプリットではJ. Robbinsの圧勝だったけど、Her Head's On Fireも単独でのリリースに期待したいところ。
Pile Of Love / Pile Of Love
Country: California, US
Label: Self released
The Story So Far、Drug Church、State Champsのメンバーで結成されました。これはもうNada Surf好きなら間違いないやつ。90'sフレーバー漂う空間的なサウンドに、Popさも兼ね備えていて聴きやすいです。
Young Guvをもうちょっとバンドっぽく仕上げた感じ。割と全部の曲良かった。
Snail Mail / Valentine
Country: Maryland, US
Label: Matador Records
1st聴いていないんですが2ndはチェックした方が良さそうだったので聴いてみました。割りと好みのアルバムに仕上がっていました。勝手にPhoebe BridgersとかJulian Bakerの類だと思っていたんですが、かなりPopテイストが強めです。自分の想像とは違って大衆受けしそうなポピュラーな楽曲が揃っています。
以前から喉の調子が悪かったそうですが、いよいよ手術しないといけない事態にまでなってしまい先日のツアーはキャンセルになっていました。
公私ともにWaxahatcheeもといKatie Crutchfieldと仲が良く、互いのライブに飛び入り参加したりもしているようです。二人がライブで披露したSheryl Crowのカバーがとても良い。
Taking Meds / Terrible News From Wonderful Men
Country: New York, US
Label: Smartpunk Records
一昨年はアルバムを出して、去年はEPを出して今年またアルバムを出しました。制作意欲が僕の性欲並みに強くて驚く。えっ。
なんかいつもよりトリッキーさが少なくなった印象を受けますね。過去の作品の中では一番聴きやすいかもしれないです。
毎回この低予算なミュージックビデオなんなん。
Floatie / Voyage Out
Country: Illinois, US
Label: Exploding In Sound Records
Seth Engelの記事にも登場したFloatieのフルアルバム。
以前はこういうバンドを熱心に追いかけていたんですが、自分の中でマンネリ化してしまってあまり聴く機会も無くなってしまいました。Coasterのライブ映像を観て関連に出てきたのがきっかけで聴いてみたのが最初でした。
技巧的な曲が中心となっているけど、楽器隊の主張はあまり強くなくてそこまでくどい印象を受けませんでした。ゆるっとしたMath Rockって感じ。
Supermilk / Four By Three
Country: London, UK
Label: Specialist Subject Records
バンド名が酷いのは置いておいて、あのDoeのメンバーが始動させバンドです。
曲聴いたらまんまDoeなんでした。どっちが曲を書いていたのかすぐわかります。
クセはあるけど、ハマると中毒になるメロディ。
Pet Symmetry / Future Suits
Country: Illinois, US
Label: Storm Chasers Records
Into It. Over It.のEvanが参加するPet Symmetryの3rdアルバム。
今作が今までで一番良かったです。その理由としてはPowerpopとして突き抜けていることが大きいかと思います。そしてアップテンポな曲が多く全体的に明るい印象のアルバムに仕上がっていました。
Evan自身が運営するStorm ChaserとAsian Man Recordsの共同リリース。
Super American / SUP
Country: New York, US
Label: Wax Bodega
めちゃくちゃ良いアルバムでした。00年代初頭を思い出すピュアなPop Punkサウンドを展開。CartelとかFM Staticとかを思い出します。
昨今のモダンPop Punkは、色んな要素がクロスオーバーし過ぎて複雑になってきていますがこのサウンドこそ本来のPop Punkの姿だなと。ここまで純度の高い曲を作るバンドは居そうで居ないんだなぁ。
Heart Attack Man / Thoughtz & Prayerz
Country: Ohio, US
Label: Triple Crown Records
上に貼り付けた曲も今年リリースされたものなんですが実はEPには収録されていなくて面喰いました。てっきりEPに入るものだと思っていた。EP本編について触れるとかなりアグレッシブなトラックが多いです。けっこうぐっとHxCテイストを強めたような気がします。
Big D & The Kids Table / Do Your Art
Country: Massachusetts, US
Label: Side One Dummy Records
2年前にカバーアルバムをリリースしていましたが、オリジナルアルバムとしては2013年振りという大きなブランクを経ての作品。
Big DもWe Are The Unionと同じく、初期はゴリゴリのSkacoreをやっていたんですがいつしか今のスタイルに落ち着きました。
Side One Dummyって内部の人事編成でごたごたがあったと思うんですがそれ以来活動していないレーベルだと思っていたので、こういうビッグネームのリリースがあるのは嬉しいですね。
Hurry / Fake Ideas
Country: Pennsylvania, US
Label: Lame-O Records
Emoの方のEveryone EverywhereのメンバーだったMattによるソロプロジェクト。
このバンドもかなり長い事活動していますね。いつ聴いても優しく奏でられたIndie Rockといった感じで、1分未満の曲がちょいちょいあったりするところにPunkを感じます。
Justin Courtney Pierre / The Price Of Salt
Country: Minnesota, US
Label: Epitaph Records
この人のソロとかFarewell Continental名義で出す曲とかはめちゃくちゃ好きなのに、Motion City Soundtrackになると全く刺さらないという怪奇現象が起きる人。
今年は春先にもEPを出して秋口にもGhost WorldというEPもリリースしているので、EPを3枚もリリースしているんです。もはやアルバムができあがっている。
んーやっぱりソロは良いんだけど、MCSは本当に好きな曲ないわ・・・おかしいなぁ。
A Great Big Pile Of Leaves / Pono
Country: New York, US
Label: Topshelf Records
うわぁ!まさかのカムバック過ぎて心躍りました!
曲もあの頃と何1つ変わらないAGBPOL節炸裂なものばかりでとても良かったです。
Lo-Fi meets Emoな感じの最高峰はこのバンドしかいないと思う。所謂5th Wave Emoのバンドの多くはエッジの利いたサウンドを体現していることが多いんですが、このバンドはどこまでもハートフルで非常に耳に優しい。
Cold Moon / What's The Rush?
Country: California, US
Label: Pure Noise Records
デビューEPがかなり好感触だったCold Moonのフルアルバム。メンバーにSet Your GoalsやThe Story So Farという一世を風靡したPop Punkバンドが絡んでいるんですが、どこにそんな引出があったのかと思うほどEmoやカントリーを絡めたアプローチ満載です。
元々のバンドでのメロディメーカーっぷりがこのバンドでも遺憾なく発揮されているので良い曲揃い。
Same Side / In Place
Country: California, US
Label: Pure Noise Records
これもThe Story So Far絡みのプロジェクトです。なんか良いバンド多いな。
前作ではダイナミックで浮遊感漂う曲が印象的でしたが、今作ではアコースティックを基調としたミニマムなサウンドに変化しています。これも現行Emoの1つの形ということになると思うのですが、細分化され過ぎていてジャンルというものが面倒くさいものになってきているのは否めない。拘る人ほど、分けたがるからね。好きな音楽を好きなように捉えて聴きましょうよ。例えばこのバンドをメタルだと言う人がいても、それでイイと思う。極論だけど。
Freezing Cold / Stuck On Hold/Drown To Scale EP
Country: New York, US
Label: Salinas Records
元Bridge And Tunnelと元Aye Nakoのメンバーが結成したIndie Rockバンド。
2019年にリリースされた1stアルバムがけっこうよくて、LaSaleのような哀愁漂う突き刺さるサウンドを展開する仕上がりとなっていました。
今作でもその延長線上にある2曲となっていて、EmoとかIndieとかアングラ好きな人の琴線に触れると思います。
Ovlov / Buds
Country: Connecticut, US
Label: Exploding In Sound Records
Budとは蕾という意味ですが、スラングではマリファナとか友達という意味になるそうです。
Ovlovは初めて聴きました。ダウナーなIndie Rock。EmoってほどEmo要素は無いんですが、シンパシーを感じる部分はあるのでEmo好きな人も聴いてみると良いと思います。
Parting / Unmake Me
Country: Michigan, US
Label: Count Your Lucky Stars
Empire! Empire!のKeithとAnnabelのBenがタッグを組んじゃいました。
これはもう極上のEmoと言っても差し支えない。Emo Revivalの流れを汲んだ正統派。90年代から脈々と続くサウンドを少しPopに表現していますね。
BenがVo.もやっているので、別世界線のAnnabelといった感じ。
Orchards / Trust Issues
Country: Brighton, UK
Label: Big Scary Monsters
初期こそMath要素強めのテクニカルなバンドだったのに、だんだんPop色が増していきました。聴きやすいという点では現在の方が圧倒的ですが、挑戦的なアプローチという面では初期の方が好き。サウンド的にも面白かったよね。
でもキャッチ―に全振りした結果こういうキラーチューンが生まれちゃうんだから、もうこれはOKということで。
Belmont / Browser's Mixtape
Country: Illinois, US
Label: Pure Noise Records
もはやモダンPop Punkでも5th Wave Emoでもない、Belmontというジャンルを生み出してしまったモンスターバンド。Djent、Trap、MetalcoreなんでもありのPop Punkごった煮なサウンドをこんなにすっきりまとめられるのはこのバンドしかいないと思います。Gt.なんかやり過ぎてて笑ってしまうようなフレーズあるけども。
このEPは新曲と過去の曲のアコースティックアレンジが収録されています。Hollowed Outがやっぱ良い曲過ぎる。ブリッジの曲展開で織り成すメロディがどツボ。
Free Throw / Piecing It Together
Country: Tennessee, US
Label: Triple Crown Records
初期はEmo Revivalに乗っかって清涼感あるサウンドだったんですが、今時ポピュラーなスケールになっちゃいました。前作からメジャースケールなサウンドに変化していて、今作でもそのスタンスは変わらずです。
別にそれが悪いとかは思わないんですが、初期に比べて刺さる要素が減ってきているという実感があるので惰性でチェックする感じになっちゃいそう。
Stars Hollow / I Want To Live My Life
Country: Iowa, US
Label: Acrobat Unstable
Tiny Moving Partsの後追いというイメージが強くて、あんまり個性を感じられないんですが今作のアルバムタイトルだけは評価したい。「自分の人生を生きたい」っていうシンプルな言葉なのに、悲痛な叫び。
他人からどう映るかという部分にスポットが当たりやすい現代社会に、救いを求めるかのような訴えはエモいです。そう、これがエモい。
Owen / The Avalanches Remixes
Country: Illinois, US
Label: Polyvinyl Records
去年リリースされたOwenのアルバムのリミックス。ゆかりのあるアーティストがそれぞれ、楽曲のリミックスを手掛けています。言うなればオリジナルの別バージョンみたいな感じ。
レーベルメイトのJay Somがリミックスしたこの曲が、めちゃくちゃJay SomワールドなんだけどOwenの良さを失っていなくて素晴らしかった。
You Could Be A Cop/Amid The Old Wounds (Split)
Label: Adagio 830
Youth Pictures Of Florence HendersonのメンバーによるYou Could Be A Cop目当てです。このバンドは何年も前からSoundcloudにデモがあがっていて、リリースを待ちわびていたんですが2017年にようやく正式なEPがリリースされたんですよねぇ。その時はNatalie Evansが全曲Vo.と務めていたこともありめちゃくちゃセンセーショナルな仕上がりを見せていて最高でした。
今作に収録されている曲は、数年前には完成していたものでディスコグラフィにも収録されているものです。若干リマスタリングされているのかな?
こういうバンドって短命に終わる事多いから、リリースにはあまり期待していなかったんですがこれからも隠し玉を世に放ってくれるとたまらん。これもEmoです。
Burial Waves / Holy Ground
Country: Washington DC, US
Label: Dark Operative
Pianos Become The Teethのメンバーがやってるバンド。
PBTTがめっきり音沙汰なくなっちゃったけど、最後にリリースされたアルバムのようなスタイルです。Skramzのように絶叫こそしないものの、根底からふつふつと沸き起こっているものは激情的なそれを感じさせます。
Stevenson / Loser Friendly
Country: Quebec, Canada
Label: Z Tapes
GulferのフロントマンVincentのソロアルバム。
GulferのテクニカルでPopな曲が如何にして生まれているか。その片鱗を感じることができるアルバムとなっています。
Gulferがアッパー系なら、こっちはダウナー系。ファズなトーンにずっしりとしたビートで刻む、ノイジーな仕上がりとなっています。
Mt. Oriander / This Is Not The Way I Wanted You To Find Out
Country: Michigan, US
Label: Count Your Lucky Stars
これもEmpire! Empire!のKeithがやってるバンドです。今年はKeithカムバックの年ですね。一線を退いてCYLSもレーベルとして全盛期ほどの動きがないので、消えてしまいそうな危なさをずっと漂わせていましたが安心しました。
形を変えて5th Wave EmoとなったEmo Revivalを支えた第一人者として、この作品を聴かずに2021年を終えることはできなかった。
Bigger Better Sun / Adjust To Wellness
Country: New York, US
Label: Counter Intuitive Records
これはOso Oso好きな人は絶対に聴いた方が良いなって思うアーティストでした。
Counter Intuitiveって水面下なレーベルって感じだったけど、ここ数年で飛躍的に知名度が広まった気がする。
Narrowcast / Phenomena
Country: Massachusetts, US
Label: Head 2 Wall Records
今は亡きTransitのVo.を務めていたJoeの新しいバンドが始動していました。
これは本当に嬉しかった。Transitは自分の中のバイブル的なバンドで、現行のEmoも古き良きEmoも全てこのバンドから学んだと言っても過言ではないです。
そんなJoeの新バンドはTransitの2ndアルバム以降を彷彿とさせる、空間的で哀愁漂った作品となっています。アートワークから連想される宇宙的なサウンド。
3曲しか収録されていないんですけど、普通にフルアルバムが聴きたいです。
Jail Socks / Coming Down
Country: North Carolina, US
Label: Counter Intuitive Records
これ多分典型的なEmoのサブジャンルとして括られているバンドです。
モダンPop Punkに近いエッセンス。所謂、00's Emoの要素を散りばめた疾走感あるトラック。僕が思う5th Wave Emoってこういうの。
Real Friends / Torn In Two
Country: Illinois, US
Label: Pure Noise Records
Vo.のDanが抜けてから初のリリース。
ごめん。正直DanじゃないReal Friendsは違和感しかなかった・・・擦り切れた声で感情むき出しに歌うエモーショナルさは、新しいVo.には無かった。
音だけが取り残されてしまっているなぁ。Danの亡霊を振り払うまで時間かかりそうです。
Gates / Here And Now
Country: New Jersey, US
Label: Wax Bodega
リリースするたびに各所で評判が良いのに、イマイチ刺さらないバンド。
Emo由来の音楽は自分のテリトリーだから、次こそは次こそはという期待を込めて毎回新作をチェックするんだけどどうにもピンとこないんです。
一体何が足りないんだろうか。もはや自分にセンスがないのかもしれないです。
I Feel Fine / The Cold In Every Shelter
Country: Brighton, UK
Label: Venn Records
楽器隊全員がVo.を兼任するというストロングスタイル。
曲調はいわゆるAmbient meets Emoな感じなんですが、全曲全ガロングというタフな側面がギャップです。All Blondes Go To HeavenとかThe Hotelierなんかが引き合いに出されそうだなぁと感じました。
この曲のイントロは初めて聴いた時にとてもワクワクさせてくれました。
Rationale / If The Problems Persist
Country: Illinois, US
Label: Self released
Knuckle PuckのJoeとRyan、ex-Real FriendsのDanによるプロジェクト。
Real Friendsの新Vo.がしっくり来ていないところに、このリリースがあったもんだから僕個人的には断然こっちの作品に軍配があがってしまった。
Beabadoobee / Our Extended Play
Country: London, UK
Label: Dirty Hit
1stアルバムが話題となったDirty Hitの新気鋭。
90's Popをベースとしたキャッチーな曲は健在。僕は00’sが世代なので昨今のリバイバルを見ていると懐かしい気持ちになるんですが、90年代が青春の真っ只中だった人はこういう音にノスタルジーを感じるんだろうなぁ。
音と思い出はセット。
Hot Mulligan / I Won't Reach Out To You
Country: Michigan, US
Label: Wax Bodega
Blink-182のMarkは全く関係ないこの曲。一瞬、客演で参加しているように見えるけどこれが曲名という煩わしさ(笑)
このバンドは前作のアルバムがそこそこ良かっただけに、このEPでは今一つパンチが足りないように感じてしまいました。作品によって当たり外れがある不安定なアーティストです。
Save Face / Another Kill For The Highlight Reel
Country: New Jersey, US
Label: Epitaph Records
Such GoldのようなトリッキーでHxCとPop Punkの良いとこどりだった初期。ロッキンなアルバムに仕上げてきた前作。どういう路線で来るのかなと蓋を開けると、まさかのMy Chemical RomanceからインスパイアされたであろうEmo Rockなアルバムに仕上がっていました。このサウンドで勝負するのは結構ハードル高かったと思います。
個人的にこのアルバムがどうたったかは置いといて、こういう作品を作り上げたという点でシーンにとっては爪痕を残したような気がする。MCRって世界中で絶大な人気を誇ったバンドだし、そのバンドと同じ土俵に上がるっていうのは今まで誰もやってこなかったですよね。できなかったと言う方が正しいかもしれない。独自の世界観を作り上げたMCRと同じことをしようとすると、パクリで終わってしまいますからね。
Save Faceは100点ではないものの、あぁそういう感じわかるよっていう共感を生むようなクオリティにまでは持っていけていると思います。
アルバムごとにサウンドが変わる彼らですから、もう先が読めない。
Just Friends / JF Crew Vol.2, 3
Country: California, US
Label: Pure Noise Records
Vol2と3の2枚のEPをリリースしました。
所謂Z世代のバンドではMixtureを取り入れたサウンドのパイオニア。
SkaやらRapやらChillwave的なものまでこなします。
ライブ映像だとメンバーが踊りながらパフォーマンスしていて、エンターテイメント性めっちゃあるバンドだなぁって思いました。これは生でライブ観てみたい。
Limp Bizkit / Still Sucks
Country: Florida, US
Label: Suretone Records
このリリースは湧きましたね。New Metalブームの最盛期を支えたバンドですよ。
今作はLimpの中でもトップレベルに入るほどのかっこよさを誇っていました。1st~2ndの殺気だった勢いと、Chocolate Starfishで見せたメロウなフロウが良い塩梅で混ざったような感じです。
個人的にはThe Unquestionable Truthが彼らの最高傑作なんですが、この頃に帯びていたダークな感じっていうのが要所要所で顔を覗かせているのがたまらんかった・・・1曲目からブチ上がって絶頂させてくれるのマジでテクニシャン過ぎるね。自分より上の世代の人も盛り上がっていてそういう意味でも2021年で上位に来るエキサイトなリリースだったと思う。
Scarloxd / Dead Rising
Country: West Midlands, UK
Label: LXRD
上半期にもアルバムを出していましたが下半期でも制作意欲は勢い留まることを知らずという感じ。こちらはバンドサウンドで構成された曲もあって、Metal的なものにグッと近寄った印象です。
これとは別でGhostemaneと両名義で制作された曲もリリースしているんだよね。Trap Metalをより本格的な形に持って行ったラッパーとして、もうちょっと日本でも評価されても良いのになと思います。この感じだと今年も何かしらリリースしてくれるでしょう。
Soul Glo / DisNigga Vol.1, 2
Country: Pennsylvania, US
Label: Epitaph Records
HxCにも色々な形があると思うんですが、僕が思うHxCで僕が好きなHxCはこういうのなんです。ブチ切れていて駆け抜けていく感じのやつ。TurnstileとかHigher Powerみたいな前衛的なのも良いんですが、Soul GloとかPunchみたいな感情を巻き散らかしながら果てていくHxCっていうのが一番気持ちが良い。
彼らに関してはHiphop的なところにもルーツを感じるトラックがあるので、非常に良い。この猛々しい暴走機関車のようなバンドは今年アルバム出します。楽しみ過ぎるうう!
Full Of Hell / Garden Of Burning Apparitions
Country: Maryland, US
Label: Relapse Records
RelapseというMetal界隈では大手のレーベルにいながら、未だにアンダーグランドな雰囲気を身にまとったGrindの雄。Grind、Hardcore、Black Metalの枠組みを超えてNoiseといったアプローチも多く、言葉を選ばずに言うなら雑音ですらも彼らにとっては音楽なのです。
とにかく手数が多くてブラストビートが曲の中心になっているDr.、鼓膜を切りつける様なGt.と重厚なBa.、その音圧に圧倒されます。内容は濃いけど刹那的に過ぎ去っていくようなアルバム構成は正にハリケーンのようです。
Regional Justice Center / Crime And Punishment
Country: Washington, US
Label: Closed Casket Activities
2021年はMilitarie Gunを本格始動させていましたが、こちらもしっかりフルアルバムをリリースしていました。所謂、Fastcore/Powerviolenceと呼ばれているサウンドそのものです。従来この手のジャンルはHxCシーンの中でもとりわけ母数が少なく、あまり表面化する事のない「知る人ぞ知る」を地で行く一面や、熱心なオタクがディグって辿り着く境地みたいなジャンルでした。
このバンドはHxCシーンのデカいフェスでも名を連ねるようなバンドなので、本国のHxCフリークの間では割と人気っぽい。
Scenario A / Tired Device
Country: Illinois, US
Label: Middle-Man Records
Lord Snow、Closer、Coma Regalia等のメンバーで結成されたScreamoバンド。
3バンドとも現行のSkramzシーンを語る上では外すことのできない重要バンドで、90年代から脈々と続くEmoviolenceの血と、それらを現代版にアップデートした新しい側面を持っています。
このバンドではトリッキーなことはしていないし、曲展開も割とわかりやすくなっているのでScreamoってなんのことなの?って思う人は是非聴いてみてほしい。
Hail The Sun / New Age Filth
Country: California, US
Label: Equal Vision Records
本来Post-HardcoreってFugaziみたいなバンドを指すものだと思っていたけれど、'00年以降のPost-HardcoreってHail The Sunみたいなバンドを言う事が多くなったような気がします。メロディアスな展開と絶叫スクリームが交差するバンドは全部それで括られちゃってるような印象。
PM TodayとかThe Fall Of Troyみたいなバカテクだけど、歌い上げ、時にぶち壊す。この3拍子が揃ったある意味で強いとこ総ざらいみたいなバンドです。2014年に出ているアルバムもオススメ。
Greyed Out / Greyed Out
Country: California, US
Label: Self released
皆さんThis Time Next YearというPop Punkバンドが居たのを覚えていますでしょうか。
2010年初頭、Easycoreというジャンルが確立されていくそのさ中に活動していたバンドで同期にはA Loss For WordsとかFireworksとかモダンPop Punkの礎を築いた名だたるバンドがいました。
そのメンバーが始めた新バンドということなんだけど、めっちゃ良かったです。
現行のPop Punkってオリジナリティを出そうとし過ぎて、1曲の中に詰め込んでいる要素が多いのでもはやPop Punkと呼んでいいのかわからないものが多いけど、Greyed Outがやってることって気持ち良いくらいにストレート。Pop Punkってこれだよね!っていうのを思い出させてくれるようなサウンドです。疾走感があってキャッチ―なのでBetter Luck Next Timeとかが好きな人はハマると思います。
Do It Later / EP1
Country: Rennes, France
Label: Self released
フランスのインストバンドTotoroなどのメンバーが結成したPop Punkバンド。
今まで色々なバンドメンバーがやっているサイドプロジェクトを聴いてきましたけど、みんな本当にふり幅が広くて感心します。
しかもちゃんと今のPop Punkのポイントを捉えているんですよね。ちゃんとツボにハマってくる。普通にフルアルバムが聴きたいです。
Beach Bunny / Blame Game
Country: Illinois, US
Label: Mom + Pop
初めて知ったバンドです。
このEPはAlgernon CadwalladerのJoeがプロデュースしています。
この曲聴いたらあぁなるほど、確かにJoeっぽい音。M3もかなりJoeだなぁ!を感じる曲です。Hop Alongの2ndアルバムを聴いたことがある人は何となくわかると思うんです。
Algernon好きな身としては、こういう形でJoeの活躍を見れるのは嬉しい。
もちろんBeach Bunnyも良き。
Worst Party Ever / Dartland
Country: Washington, US
Label: No Sleep Records
No Sleepのバンドを聴くのはとても久しぶりな気がしちゃう。
名前は知っていたけど曲を聴いたことがないバンドでした。
Modern Baseballライクなゆるい歌い回しに、キャッチーな曲が特徴的。
初期Tigers Jawを明るくしたようなイメージです。
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