
ある意味オールスターバンド。
2010年頃から、アメリカでEmo Revivalというムーブメントが発生しました。
そこから様々なバンドが登場し、現在も5th Wave Emoという形でシーンは活性化しています。
中でも当時からシーンを牽引する活躍を見せたのが、Into It. Over It.ことEvan Thomas Weissです。
彼について書かれている記事は、ネットの海に結構な量のアーカイブがあるので、Evan自身のルーツを知りたい方はググってみてください。日本で取り上げているブログも多数ヒットします。
この記事では、彼とそのバンドメンバーについてスポットを当てていきたいと思います。
◆Into It. Over It.とは
バンドメンバーの変遷を語る前に、Into It. Over It.という存在を簡単に説明しておく必要があります。
これはEvanのソロプロジェクトとして始まりました。初期はアコースティック1本でライブを行っていることが多く、Youtubeにも当時の映像は残っています。
所謂、弾き語りというやつです。このスタイルは現在まで継承されており、音源ではバンドセットで演奏されている曲もライブでのパフォーマンスはEvan一人という事が多々あります。
基本的にはEvanが作曲・作詞の全てを手掛けています。
Into It. Over It.はEvan以外はサポートという形で参加しているので、固定のメンバーがいるわけではないのが特徴的。アルバムのリリースや、何かの節目でメンバーがガラッと変わっていることが多いです。
そしてメンバーに抜擢されるのは、いずれもEvanとゆかりのある人物。彼らもまた、自身がメインでやっているバンドがあるのでそこについて触れていきます。
◆第1期(2011~2013)
記念すべき最初のメンバー!在籍時期から、コンピレーションアルバムの『Twelve Towns』~2ndアルバム『Intersection』あたりまでがこの布陣。
Gt./Matt Jordan (Cut Teeth, Lifted Bells)
Cut TeethはTopshelfからリリースをしていたPost-Hardcore/Emoバンド。
あまり浸透していないですがEmo Revival黎明期に活動していたバンドです。
後にBraidのBob Nannaが率いるLifted Bellsにも参加。
Ba./Owen Mallon (Noumenon)
初期のアー写やライブ映像を見てて、一際目立つ爽やかな青年がOwen Mallon。
彼はNoumenonというNoise/Instrumentalバンドのメンバーです。
2019年にラストアルバムをリリースして解散しています。
Dr./Nick Wakim (Castevet aka CSTVT)
Emoを熱心にディグっている人なら知っているであろうCastevetのメンバー。
後にCSTVTとバンド名を変えており、既に解散しています。
IIOIではDr.として参加していますが、CSTVTではなんとGt./Vo.なんです。
マルチプレイヤーですね。素晴らしい。そんでこの曲めっちゃ好き。
ラストのなだれ込むような展開、シンガロングが入ってくるパートで毎回胸が熱くなる!
ちなみに第1期のメンバーはInto It. Over It.の変名バンド、Stay Ahead Of The Weatherも兼任していてEPもリリースしています。IIOIよりもPop Punk的なアプローチが強く、疾走感があります。
この映像で写っているのが正に第1期のメンバーで、演奏しているのがStay Ahead Of The Weatherの曲です。
◆第2期(2013~2015)
Gt./Josh Parks (Former Thieves, Slow Mass)
Former ThievesというHxCバンドのメンバーです。
No Sleep Recordsからアルバムを出したことがあります。
IIOIと並行してSlow Massというバンドにも携わっていました。
Ba./Tim Mortensen (Thin Cities)
Thin Citiesというバンドのメンバーです。
このバンドの情報が、探しても全然出てこないので相当な地下バンドっぽい。
彼は同時期にApple社の社員として勤務していたようで、バンドマンと二足の草鞋でした。
IIOIでの活動後はSoundsupplyという、バンドルの販売をする会社を立ち上げています。
Dr./Joshua David Sparks (Former Thieves, Slow Mass)
Gt.のJoshと同じくFormer Thievesのメンバーです。
彼もまたSlow MassでDr.をプレイしています。
◆第3期(2015~2017)
Ba.のみメンバーチェンジ。
Ba./Rodrigo Palma (Saves The Day)
US PunkシーンのベテランバンドSaves The Dayのメンバーです。
Saves The Dayと言えば、初期はLifetime直系のメロディックPunkでしたが3rdあたりからガラリと雰囲気が変わったバンドですね。
以降はEmoに寄ったアプローチが多く、SuperchunkとかThe Get Up Kidsのようなスタイルとなりました。
Timの後任として、RodrigoがツアーメンバーとしてIIOIに参加していたのがこの頃。
◆第4期(2017~)
4thアルバム『Figure』~現在までのメンバーです。
Gt./Joe George
彼はバンドではなくソロで活動しているSSWです。
楽曲提供なども行っており、エミー賞にノミネートされるほどの実力の持ち主。
Ba./Matthew Frank (Loose Lips Sink Ships, Lifted Bells, Pacemaker etc)
Their / They're / Thereでもお馴染みのMatthewが第4期のメンバーとして参加しています。
Gt.弾ける人はBa.弾ける率高め。逆も然り。
Dr./Adam Beck (Sincere Engineer, Couplet)
Sincere Engineerのメンバーです。
IIOIの歴代ドラムもそうですが、パワフルというよりも繊細なプレーを堅実にこなすというプレイヤーが多いような気がしますね。
AdamはYou Blew It!のTanner、EvanとCoupletというバンドも兼任しています。
他、色々なバンドのサポートとしても活動中。
以上、初期~現在までのIIOIのバンドメンバーの変遷を辿ってみました。
改めてIIOIはEvanのソロプロジェクトという立ち位置なんだなぁというのを実感。
そして実に様々なシーンで顔が広いんだなぁというのを再認識しました。
IIOIのEvanはもちろんだけど、そんな彼に抜擢される人達も間違いなく良いバンドやってるので気になるものがあったら是非聴いてみてください。
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