2022/11/15

Fleshwater「We're Not Here To Be Loved」

 

Country: Massachusetts, US
Release Year: 2022
Label: Closed Casket Activities
For Fans Of: Hum/Loathe/Deftones

Track List
1. Baldpate Driver
2. Closet
3. The Razor's Apple
4. Whoohoo
5. Linda Claire
6. Kiss The Ladder
7. Enjoy
8. Backstairs Breathing
9. Foreign

Hardcoreバンド、Vein.fmのメンバーによるShoegazer/Alternativeバンド。
これがすっげぇかっこよかったので久々にレビュー記事書いてみます。
正直自分はShoegazerの波に乗れていなくて、EmoやPop Punkバンドがそれに傾倒する流行りがあった時に、そういったバンドはあまりディグりませんでした。
せいぜいシーンでは有名どころ位ですかね。Nothing、Whirr、Cloakroomらへん。
そういったバンドよりも音にエッジが利いていて、Humとか後期Hopesfallを思い出します。

Vein.fmはNu-Metalの要素を取り入れたChaotic/Hardcoreなバンドなんですが、Fleshwaterでもその片鱗を見せているんですよね。何よりも音作り。Gt.の尖り具合と不協和音、音の抜けが気持ち良いDr.。この辺りなんかは特に共通点を感じます。というかGt./Vo.のAnthonyはVeinではVo.だし、Dr.もVeinで叩いているMattがやってるからそりゃそうなるかと。
Vein.fmは今年の3月に2枚目のアルバムをリリースしており、そちらもかなりクールなアルバムでした。
ShoegazerってMy Bloody ValentineとかSonic Youthみたいな轟音系か、Slowdiveみたいな空間系のどちらかに二分されているようなイメージがありますけど、Fleshwaterは時折その片鱗を見せながらも基本的にはエッジの利いたサウンドで展開されていくし、メロディもキャッチーで全体的にまとまりがあるので、そういう意味ではDeftonesにシンパシーを感じる瞬間もあります。軸がNu-Metal/Heavy Rock寄り。

2分未満で爽快と駆け抜けていく中で、しっかりと印象に残るパートを残していくあたり本当にセンスの塊だなぁ。アウトロのアルペジオも、締め括りにぴったりなグッドメロディで素敵。
ジャンルに捉われないことを公言しており、リスナーにも感じたままに聴いてほしいということを言っています。良いですよね~作品を自由に楽しむ感じ。
メンバーがインスピレーションを受けているアーティストは様々で、上述のバンドもそうだしBjörkやSunny Day Real EstateのようなEmoまで本当に多岐に渡っているそうです。

ラストを飾るナンバーは不協和音と疾走感あるDr.が印象に残ります。そこに乗っかるAnthonyの絶叫。Vein.fmの曲と言われても違和感が無いです。
Marisaの声が個人的には凄い好きなんですよねぇ。すげぇ良い声です。クレジットを見るとVo.撮りは家でやったことになってます。機材があれば、ここまでのクオリティで仕上げることはできるんだろうなぁ。本当テクノロジーの進化には脱帽です。
今作はConvergeのKurt Ballouがミックスなどを担当しています。Kurtはもうこの界隈じゃ超が付くほどの職人ですからね。今まで手掛けてきた作品の数は膨大です。
なんとなくCode Orangeを思い出す瞬間があるんですよね。それはサウンドという面よりも、変化の過程の面で。Code Orangeも元々はHxCシーンに居たバンドですが、Industrialなアレンジを全面に出したHeavy Rockに変わっていきました。そういう点でFleshwaterのダークな世界観とか空気感に近いものを感じるんですよねぇ。この2バンドが交わる日もそう遠くないのかなと思ったり。

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