2023/03/26

音楽業界のハラスメント

 

結構センシティブなテーマ

昨今「○○ハラスメント」という言葉が広く認知されるようになり、被害者からの訴え・声が多くの人に届くようになってきているのかな。SNSの力も相まって。
で、これは色んな業界の色んな人たちの間で起こっている問題であって、音楽シーンにおいても度々こういう話題は持ち上げられることがあります。

R Kellyが複数の未成年との性行為を行なった罪で禁固20年を言い渡されたり、去年はArcade FireとかDance Gavin Danceのメンバーが、被害者からハラスメントの告発を受けて声明を発表したりバンドを離脱するっていうニュースがありました。
そしてこれは本当に最近知ったんですが、日本のEmo/Indieの総本山とも呼べるStiffslackの店長も女性客に対してハラスメントを行っていたという告発があったようです。もう2年ほど前の話みたいですが・・・当時は相当SNSが炎上したみたいで。まぁ当たり前ですよね。

自分も利用したことがある店舗なので、この話の一連の流れを見て正直驚きました。
大前提として、ハラスメントは悪です。やった方が100%悪い。ただ僕は当事者じゃないしただの外野なので、真実はわからない。告発が本当かもしれないし、もしかしたら事実を捻じ曲げられている可能性も0ではない。
もし告発が事実なら、その後の対応があまりにもずさん過ぎるなっていうのが正直な気持ち。後追いだけど、Twitterの流れとか見てそう感じた。そして周辺の近しい人たちが、ほとんどこの話題に触れていないこと。近しい人ほど何か言えるはずなのに(一部のバンドは誠実な対応をしてくれって声を上げてくれている)、何だか残念でした。久しぶりに通販でも利用しようかなと思っていた矢先だったので、億劫になってしまいました。

一方でMalyrin Mansonのように事実が何かわからなくなっているケースもあります。複数の被害者から告発を受けてから、告発者の中から実は疑惑はでっちあげだったと主張する人が現れました。
こういうのを見ると告発を受けた人が絶対に悪事を働いたとも言い切れなくなってくる。
やっぱり事実は当人達にしかわからないし、ネットで伝聞されていることが100%本当とは言い切れない。さっきも書いたように告発自体が嘘しれないし、本当かもしれないっていうのはこういう話もあるからこそ、慎重に判断しなければいけないなってことです。

つい先日Sargent Houseのオーナーがハラスメントを告発されるというニュースが追い打ちをかけるようにありました。
Sargent Houseと言えばPost-Rock/Post-Hardcoreの中でも前衛的なサウンドを鳴らすバンドが多く所属しているレーベルです。Russian CirclesやBrutusといったバンドを聴いてみるとわかると思います。
そんなレーベルのオーナーが従業員に対してハラスメントを行なっていたことが告発されました。この内部告発は、Myletのメンバーが動画を通して公表しています。
ちなみにこの動画が公開されるより前にレーベルに所属していた複数のバンドがSargent Houseから離脱していたようです。こういう事情があったんですね。
先のStiffslackの件と比較するべきではないかもしれないけど、こういった毅然とした対応を取れるか取れないかでバンドの本質っていうのが見えてくるなぁって思った。


このニュースを見て、Rolo Tomassiとかが契約していたHoly Roar Recordsが、何年か前にオーナーのハラスメントが発覚してレーベルごと封鎖するっていう事件があったのを思い出しました。
この事をすっかり忘れていたけれども、未だにBandcampのページが見れない状態でした。

CUT THE TENSIONっていう名前でオーガナイザーをやっていた人もセクシャルハラスメントを訴えられて騒動になっていたことがあります。
これは国内のインディーズシーンでの話です。
それこそこれはもう何年も前の話ですが当時はThe Saddest Landscapeの招聘を行なっていて来日直前に発覚したのもあって、かなり大変なことになっていたのを覚えています。

記憶を風化させない為に思い出せた限りで書き連ねてみたけど、やはりアーティスト単位でも、レーベル規模でも、いちオーガナイザーの規模でもハラスメントが横行しているような印象を受けてしまいます。
自分は毎日音楽に救われて生きています。
それを生み出すバンドやアーティストの才能、CDやレコードの流通を手掛けている人や、ブッキング・企画を行ってイベントを主催している人には本当に感服します。
でもそれはそれであって、こういうダーティなニュースっていうのを割と目にする機会が多いから、やっぱり自分としては気になりました。
そしてこういう内容はあまり触れたがらないのが人の性だと思うんですよね。
今の時代では1言ったら100返ってきますからね。特にネットでは。
で、今までの俺ならこういう話題は個人で消化しておしまいでした。
矢面に立たされるのも嫌だし、誰がこのブログ見てるかもわからないし、下手に目立ったらどうしよう とか色々思ったから。
ただこういう側面もあるよってことを色んな人が知っておいた方が良いかなって思ったので記事に残すことにしました。

ちなみにこの記事は2022年の11月くらいから書き始めて、内容を何度も推敲したりしているうちに2023年の3月になってしまいました。
本当はもっと早い段階で公開できたら良かったけど、テーマがテーマだけにいつもみたいに気軽に投稿できなかったなぁ・・・

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