2023/07/04

2023年3月リリースレビュー


2023年3月のリリースを振り返ります。

Zulu / A New Tomorrow
Country: California, US
Label: Flatspot Records
CalironiaのDareというHxCバンドのDr.がやっているバンドです。
去年あたりからのFlatspot Recordsのリリースには目を見張るものがあって、今ホットなHxCレーベルといっても過言ではないです。
2020年代に入ってからHxCから派生したAlt-RockやHiphopといったスタイルのバンドが増えているなぁという印象。象徴的でトレンドにもなっているように見える。
Zuluもそういったバンドの1つで、HxCなアルバムの中に色んな側面を持った曲が揃っていました。
Powerviolence/Fastcore的な曲もあるのでけっこうアグレッシブな仕上がりです。


Fake Names / Expendables
Country: New York, US
Label: Epitaph Records
Minor ThreatやBad Religionを渡り歩いてきたBrian BakerやRefused、Rites Of Springのメンバー等によって結成されたスーパーグループ。
2021年にEPをリリースしましたが、今作はフルアルバム。これがめちゃくちゃ良くてHxC畑出身のメンバー達による漢のPunk Rockといった感じ最高でした。
J RobbinsやBodyjar、Dag Nastyといった系統のバンドが好きなら間違いなし。メロディの聴きやすさもかなり良くて、そこに乗っかるDennisの渋いVo.がPunk/HxCというスタイルをがっちりロックオンしている感じ。
総合的にとても良かったアルバムです。


I Call Fives / Not For Everyone
County: New Jersey, US
Label: Smartpunk Records
2010年代初頭のPop Punkシーンを支えたバンドがカムバック。
今年復活したFireworksやA Loss For Words、Handgunsといった顔ぶれとはツアーメイトでもあり盟友でした。
今ではいずれのバンドも緩やかな活動帯に入っており(あるいは停止)全盛期程のアクションは少なくなってきていますが、そうは言ってもモダンPop Punkの礎を築いていった人達ですから当時の空気感とかセンスというものは今もしっかり纏っていました。
良い意味で時代に流されない。


Periphery / V: Djent Is Not A Genre
Country: Maryland, US
Label: 3DOT Recordings
「Djentはジャンルじゃねぇ」という挑発的なタイトルとは裏腹に、M1からバチバチのDjentなのはPeripheryのユーモアが表れているよなぁ。ちなみに深い意味は無いらしい。
今作を仕上げるのに3年という月日がかかったようで、それにはコロナ禍の影響でリモートを駆使した作業が思うように進まず、結局個々のソロプジェクトでリリースするという結果に。Haunted Shoresが昨年久々にアルバムを出してたのはそういうことだったのか~と。
メンバーはゲーム愛好家でもあるから、複雑でチャグなリフの中にもゲーム音楽のオマージュが入っていたりしてかなり面白いサウンド。そういう点ではDragonforceともシンパシーを感じたりも。
1stの頃からバイオレンスな曲調の中にエモーショナルなメロディが飛び出すのでProgressive Metalの中でもかなりキャッチーな部類でしたが、そこに関しては更に磨きがかかっていると言えます。
ちなみにアルバムを最後を飾る"Thanks Nobuo"はFFシリーズの音楽制作を担当している植松伸夫氏のことらしい。Vo.のSpencerは彼から多大な影響を受けていてリスペクトしていることを公言しています。FFの楽曲制作に携わりたいと言っているくらいなので、植松伸夫とPeripheryが交わってる世界をいつか見たいね。


Slowthai / UGLY
Country: Northampton, UK
Label: Method Records
Paramoreでのアルバムもそうだったけど、どことなくPost-Punkがムーブメントになっている気がしています。
Slowthaiの最新作でもそのトレンドを取り入れたビートというのが垣間見えるし、今までの感じよりもよりバンドサウンドっぽさが増したような印象を受けました。昨今ではEmo Rapの流れからPop Punk/Rockに傾倒する風潮が目立っていますが、Post-Punkという新しい流れを持ち込んだことでこれに続くフォロワーが出てきたら面白いなぁと思います。
そして今年のサマソニでは初来日予定ですが、なんと性的暴行容疑で起訴されるという事件が発生してしまいました。自身の出自がワーキングクラスだったのもあって、昨今の物価高騰等を受けてチケ代を1ポンド(175円!)に設定するなどファン目線の施策を取ってくれるような人物だけに、今回の件はかなりショッキング。今月裁判に出廷することになっています。どうなる・・・


Manchester Orchestra / The Valley Of Vision
Country: Georgia, US
Label: Loma Vista Recordings
Emo/Indie経由、Ambientな曲が印象に残るManchester Orchestraの最新作は6曲入りのEPです。
2021年のアルバムに比べるとあまり印象に残らなかったのが正直なところ。
HxCシーンにも顔が利く彼らなので、今後も色々なコラボレーションを見せて欲しい。
ちなみに今月Jimmy Eat Worldとお互いの曲をカバーするスプリットがリリースされました。


Blxst / Just For Clarity 2
Country: California, US
Label: Redbull Records
Kendrick Lamarなどの曲で客演としてよく見かけていたBlxst。
非常にキャッチ―なビートとフロウでかなり聴きやすかったです。
HiphopというよりはR&B要素が強く、Ty Dolla $ignのようにソロでも客演でもかましてくれる感じかなり良いです。


For The Fallen Dreams / For The Fallen Dreams
Country: Michigan, US
Label: Arising Empire
めーっちゃ久々に聴きました!
最後に聴いたアルバムは2012年にリリースされた『Wasted Youth』だったので、ガチ10年ぶりの再会って感じです。
たまたまYoutubeでこのアルバムからシングルカットされた曲を聴いて、あれもしかして新譜かっこいいんじゃね?と思ったのがきっかけ。
当時はMisery Signalsのような叙情派HxCでしたが、サウンドがタイトなタフMetalcoreに変化していました。初期の片鱗は0ではなくて、エモーショナルなメロディワークは健在。自分が聴いていない時期にはVo.も代わっていたみたいなんですが、結局初代Vo.が戻ってきたらしい。
そしてDr.がThe Ghost InsideのAndrewっていうの知らなかった。
彼はツアー中の車両事故で片足を失い、義足ながらも以前と変わらないドラムプレーを見せてくれています。The Ghost InsideのAndrew復帰アルバムはそういった背景もあり、かなりグッときた記憶があります。
もはやAndrewにとって片足が無いことはハンデにすらなっていない事を考えると、彼のドラムへの執念とリハビリの努力がどれだけのものだったか痛感させられます。


カネコアヤノ / タオルケットは穏やかな ひとりでに
Country: Kanagawa, JP
Label: 1994
初めて聴いたんですが、とにかく力強さというものを感じました。
アコースティックギターをかき鳴らして抑揚のある声で時にか細く、時に力強く歌う様は人間味がとても溢れています。
まるで昭和にタイムトリップしたかのようなフォーク一色なアルバム。
KID FRESINOの客演で聴いた時とは印象が全然違うのも良い意味でギャップ。
ちなみにライブではバンドセットだったりするんですが、バンドセットの方がかっこいい曲もあったりするので、好きな曲があったらYoutubeで探してみると良いですよ。


The Van Pelt / Artisans & Merchants
Country: New Jersey, US
Label: La Castanya
90's Emoをリアルタイムで渡り歩いたレジェンド的なバンド。
十数年振りのアルバムということで令和にカムバックを果たしました。
EmoといってもSpoken Wordがメインになっているので、よくあるキラキラしていたり、憂鬱で激情的だったりそういうものとは一味違う。
語りのアルバムと言っても過言ではないです。それでも雰囲気バチバチ。
The World Is A Beautiful PlaceやLa Disputeを思い出します。


Ill Communication / Doomsday Brigade
Country: California, US
Labale: Safe Inside Records
Worriersのメンバーが在籍するHxC Punkバンド。
これが熱量凄くてメタリックで昨今のWorriersとは打って変わってな仕上がり。
もう真っ先にNo Warningが思い浮かぶくらいにはアグレッシブだし、BaneやDown To Nothingにも通ずるタフさがあって結構喰らいました。
The Movielife/I Am The AvalancheのVinnie Caruanaがプロデュースを務めていて、ゲストVo.としても参加しています。他にもThe Worriorsを始めとしたHxC界隈の人達がfeatしているから、何気に豪華なアルバムなんだよな。
ちなみに日本にも同名のバンドが居る。


Scarab / Demo
Country: Pennsylvania, US
Label: Rebirth Records
こちらもHxCバンド。マッチョイムズ溢れるゴリゴリなサウンドです。
FoundationとかFull Blown Chaosを思い起こさせます。
hate5sixの投稿していたライブ映像がきっかけで知りました。
ちなみにこのバンドと同時に知ったChemical Fixというバンドも激ヤバでした。
(Dangersのような血管ブチ切れ系でアドレナリン出ます。)


Eyewash / Eyewash
Country: Pennsylvania, US
Label: Self-released
ex-Shin Guardのメンバーが在籍するバンド。
GrungeとShoegazerが組み合わさったようなサウンドで、最近だとFleshwater、ちょっと前だとPity Sexに近いかも。
このチープなMV、Taking Medsでも見たことあるなぁ・・・


Dazy / Otherbody
Country: Virginia, US
Label: Lame-O Records
昨年リリースされた『OUTOFBODY』のBサイド集。
巷の話だとこれ全部打ち込みらしいけど・・・マジ?って感じ。
実は最近自分もGarage Bandを使う事があるんですけど、細かい部分は別としてバンド演奏の7割くらいは再現できちゃうの凄いなぁって。
家に楽器が無くてもラップトップかスマホがあれば誰でもトラックが作れちゃう時代。
なんなら最近はAIが普及されるようになってきているし、あのポール・マッカートニーがAIを使ってアルバムを作るなんて言ってるんだから、また1つ時代が進みそうな予感。
一方で人の手でつくる事に価値を置く人々、所謂各分野のプロであったり職人であったりがAIの技術に対してNOを突き付けていることもあるようです。
うん~自分はアナログ人間なので、職人たちの気持ちを考えてしまう。AIは便利かもしれないけど人の手でしか再現できない味ってものがあって、そういうところに魅力を感じるからAIに全て取って代わってしまうみたいな事は起きて欲しくない。


Rin音 / live in love
Country: Fukuoka, JP
Label: Virgin Music
Hiphop好きな人の中でもかなり好き嫌いが分かれてそうなイメージ。
自分も名前こそ知っていたけど曲は全然知らなかったです。
実際聞いてみて思ったのはかなりおしゃれで聴きやすいということ。
今作に限って言えばSweet Williamとか好きな人には良いんじゃないでしょうか。
MCバトルにも出ているし、大衆寄りのファッション化されたラップっていう自分の中でのイメージはこれで払拭されました。


Held / Held
Country: Quebec, CN
Label: Self-relesed
検索しにくいバンド名トップ10に入る・・・Gulferのメンバーが始めた新しいバンドです。
ジャングリーでファズな音色がメインのPost-Hardcore/Slowcoreって感じ。
エンジニアはAmpere/Failures/Ritual MessでGt.を弾いてるWill Killingsworth!
今作の4曲だけじゃまだまだ未知数な感じだから、今後に期待。


The HIRS Collective / We're Still Here
Country: Pennsylvania, US
Label: Get Better Records
元々+HIRS+という名前で活動していました。
固定のメンバーは2人で基本的にはゲストやサポートを呼んでアルバムを作っています。
Metal/Punk/HxC/Indieシーンのバンドと広く交友があるので、RVIVRやTouché AmoréといったバンドからMy Chemical RomanceやCirca Surviveなどアリーナクラスで活動するバンドまで実に色々なメンバーが参加しています。
今作ではMelt-Bananaも参加しているし、ThursdayのGeoff RicklyやFucked UpのDamian Abraham、Paint It Black/LifetimeのDan Yemin、ex-Less Than JakeのJessica Joy Millsなどゲストのメンバーを見ただけで絶対に聴きたくなるようなメンツが揃っていました。
曲調はPowerviolenceやGrindcoreになぞらえたものが多く、1分に満たない楽曲が多いので非常に展開が早いです。


BABYMETAL / The Other One
Country: Tokyo, JP
Label: Toy's Factory
もはや国内のみならず世界でも活動しており、本家本元のメタルバンドやヘッズからは賞賛の嵐だったんですが、YUIMETAL脱退等あって一時的に活動が止まっていました。
そんな経緯があってリリースされた今作はコンセプトアルバムとなっており、昨今話題になっているメタバースとか仮想現実というのがテーマ。
デジタル空間の中で在り続けるメタルアイドルとして、ここからはBABYMETAL第二章のスタートいった感じでしょうか。
前作ではDragonforceのメンバー作曲のトラックがあったりと話題性も抜群でした。今作でも欧州のMetalcore/Heavy Metal事情をしっかり汲み取った内容が曲に表れていて、しっかりシーンを追ってる人が作ってる感じがするんだよね。
1stこそまだアイドルの域を抜け切れていない感じがしたけど、2nd以降の彼女たちはシリアスでストイックな楽曲が揃っているような印象を受けます。
ただの流行り・色物ではなく、ちゃんとシーンから認められるところに狙いを定めて勝負仕掛けてるのかっこいい。


Jasiah / 3
Country: Ohio, US
Label: Self-released
XXXTENTACIONとかScarlxrdに見られるTrap Metalというジャンルになるのかな。
自分が思っていた以上にこのジャンル伸びていないんだけど、それでもGhostemaneとかKim DraculaのようにTrap Metalとイコールになる人物が思い浮かぶということは、サブジャンルとしては確立されているということになりそう。
まぁ正直この手のサウンドってEmo Rapに比べたら、取っ付きにくさはあるかもしれない。逆にMetalcoreとかそういうシーンでは重宝されそうなジャンルではあるんだけど・・・そことの連携もあまり目立っていない感じ。
Shaolin GとかIce-Tみたいにバンドとラップを両立しないといけないのかと思うと結構厳しい世界やね。
ちなみに今作でもTravis Barker登場します。どこにでも出てくる!


Semaphore / I Need A Reason To Stay
Country: New York, US
Label: Self-released
Gatheresのメンバーによるバンドです。
もうそろそろこの言葉も嫌いになりそうなんだけどHeavy Shoegaze的な感じ。
Gatheresの片鱗があって、おぉそこそんなブラストビートになるの?みたいなドラム回しとか、上に貼った曲のイントロのような激情的なメロディだったりがすごく印象に残ります。
割と複雑なことやりがちなのでギャップ多め。貼った曲はマジで好き。


Lil Pump / Lil Pump 2
Country: Florida, US
Label: Self-released
Mumble Rapと言えばLil Pumpってくらい、”グチギャン”で有名になった人。
このアルバムは前作の続編ってことで2019年からレコーディングが始まったみたいだけど、競争社会の中に居るラッパーにしては随分と時間をかけて作られていたみたい。
で、蓋を開けたら笑っちゃうくらい前作と変わってないのね。これは良く言えば時代に流されないだし、悪く言えば引き出しが少なすぎて飽きる。
ただ昨今のRap×Rockを意識したトラックもあって、ちょっとだけトレンドは意識してる様子も垣間見えました。微々たる進化を遂げたアルバムです。
彼は散々揶揄されてきたので、このレビューも誉め言葉と受け取ってくれよな。


Fall Out Boy / So (Much) For Stardust
Country: Illinois, US
Label: Fueled By Ramen
Dance Rockに傾倒してから全く聴かなくなってしまったバンドなんですが、今作は原点回帰してるっていう風の噂を耳にしたので聴いてみました。
FOBの原点がどこかによって意見がわかれそうだけど、『Infinity On High』~『Folie A Deux』期のFOBらしさは確かに感じました。
自分的には青いジャケットのアルバムがFOBの原点だと思っているので、それを想像するとエネルギーとか疾走感とかは全然足りないなぁって感じになっちゃいます。
ただそうは言っても、『From Under The Coke Tree』の爆発的ヒットで見せたようにこのバンドのメロディセンスっていうのは昔からお墨付きでしたから、曲を聴いた時の惹き込まれ方はハンパないです。


6LACK / Since I Have A Lover
Country: Maryland, US
Label: Interscope Records
すげぇダークなR&Bって感じです。
Emo Rapともまた違う空気感。でもこれが結構クセになっちゃいます。
日本に5LACKという名前のラッパ―が居る事を知った彼は、「は?俺の名前パクッてんのかよ」って憤ってるっていうのを何かで見た気がする。


クラムボン / 添春編
Country: Tokyo, JP
Label: 日本コロンビア
Gt.レスの3ピースバンド。国内の大型フェスにもよく出ているし、Vo.の原田郁子はソロでの活動でCMソング等も歌っています。
クラムボンにはエモさが光るものがあって、それは過去のディスコグラフィでも証明済なんだけど、これを3人でやっているっていうのが凄いのよね。
Gt.が居ないにも関わらず音圧は十分にあるし、曲の展開やメロディどこを切り取っても好きな要素しかないです。
上に貼った曲はアルバムで一番好きな曲で、1コーラス終わった後の展開でグッとエモーショナルになるのがたまらないんす。


Deerhoof / Miracle-Level
Country: California, US
Label: Joyful Noise Recordings
結成はアメリカですがVo.は日本出身の日本人です。
今作は全編日本語詞で作られたアルバムになっています。
このバンドがなぜPolyvinylからリリースされていたのかは、アルバムを聴くまでわかりませんでした。
今作でこそ割とストレートでわかりやすい曲が多いですが、過去のアルバムでは結構トリッキーなプレーが目立つものになっていました。Math Rockとまではいかないものの、技巧派を感じさせるアレンジが多いです。


Boygenius / The Records
Country: California, US
Label: Interscopre Records
Julien Baker、Lucy Ducus、Phoebe Bridgersの3人が結成したグループ。
BoygeniusとしてデビューEPを発表したのは2018年なので、実はもう5年も経っているのです。
いずれもソロの活動で十分な実績を上げていて、歌唱力にも評判がある彼女たち。
そんな3人が作り出す音楽は聖歌隊のようなクワイアだったり、アコースティックを基調とした曲だったり、Emo/Indie寄りのアプローチの曲だったりバラティ豊か。
1st ALにしては申し分ないクオリティかと思う。
現在もツアーの真っ最中ですがステージ衣装がタキシードで、3人揃ってGt.を持ってる姿がめっちゃかっこいい。


GEL / Only Constant
Country: New Jersey, US
Label: Convulse Records
War On WomenやScowlが好きなら引っかかるものがあると思うし、TorsoとかTrue LoveとかFixationにも通ずる疾走感もありエッジの利いたサウンドが印象に残るHxCバンド。
2021年にリリースされたEPで知ったのがきっかけです。
自分はPunchがめちゃくちゃ好きなんだけど、近いものを感じます。
もうHxCは男だけの音楽ではないことを近年のシーンが物語っているね。


Samiam / Stowaway
Country: California, US
Label: Pure Noise Records
昨年リリースされたシングルを聴いてかなりテンションが上がっていたので、期待値高めのアルバムでした。
Samiam節が炸裂していて、Pop Punkのような90's Emoのような古き良きを感じさせてくれます。初志貫徹、どのアルバムを聴いてもこのスタイルなのが好き。
去年のFESTのライブ映像を観るに、もうメンバーもおっさんはおっさんで腹も出てるし禿げちゃってるのにこういう作品を作るポテンシャルを秘めている事にリスペクト。
今の若い世代のPop Punkにも引けを取らないクオリティ。流石ベテランですわ。


Lies / Lies
Country: Illinois, US
Label: Polyvinyl Records
Mike KinsellaとNate KinsellaのKinsellaファミリーによるニュープロジェクト。
こんなの約束されたユニットに決まってるのよ。
蓋を開ければAmerican Football ver2.0って感じです。でもバンドサウンドよりもElectronicaに傾倒していて、従来のMike Kinsellaの感じからするとだいぶ新鮮味が強い。
それでもやっぱりKinsellaの血は何色にも染まらないって感じで、エモーショナルでAmbientでした。
5月には来日していてtoeとの共演だったから雰囲気ばちばちだっただろうなぁ。
ところでこのMVじわる。


Lil Wayne / I Am Music
Country: Louisiana, US
Label: Cash Money Records
愛称はWeezy。ニューアルバムかと思ったらベストだった。
2000年代を代表するRapソング"Lollipop"とかが収録されてます。ほんとこの曲MTVで耳がちぎれるほど聴いた記憶がある。
Lilが付く名前のラッパーも当時は今ほど居なかったし、Lil KimとLil Jonくらいだったもんなぁよくヒットチャートに名前上がってたの。
Guns N RosesのSlashとコラボしてHiphopにRockを取り入れたアルバムを作ったのもこの人。Machine Gun Kellyのドキュメンタリーで客演でWeezyを呼んだ時の話をしていたんだけど、トラック聴いてバスに戻って数時間でリリックを書き上げて、レコーディングは1テイクでOKだして去っていったらしい。かっけえぇえ・・・プロってこういう事よ。
ところで彼自身は12歳の時に拳銃自殺未遂をしているというショッキングな過去を持っています。Youtubeにこの時の話をしている動画があって、確か和訳もついていたと思うので気になる人は探してみて下さい。


Juicy J / Mental Trillness
Country: Tennessee, US
Label: Trippy Music
Three 6 Mafiaのメンバーでプロデューサーとしても活動しています。
彼の有名なネームタグと言えば、"Shudafuckup"と声高に叫ぶあれ。
曲の最初でこれが流れたらその曲はJuicy Jがプロデュースしてます。
Wiz Kahlifaとのジョイントアルバムでも思ったけど、Juicy Jがビートにリリックを乗せると跳ねるような感じになってすげぇノれるのよね。

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